静岡・川勝知事、いまだ「怒り」収まらず「全員辞表を出した方がいい」 聖隷クリストファー高センバツ落選で
浜松市の聖隷クリストファー高校が、高校野球春のセンバツ大会に落選し、疑問の声が上がっていた問題で、静岡県の川勝平太知事の怒りが収まりません。
静岡県 川勝平太知事(22日):「この聖隷クリストファーを外すという事になさった選考委員会。その方たちは辞表提出した方がいいんじゃないですか。でないと、けじめがつかないんじゃないかと思います」
秋の東海大会準優勝も落選 監督「間違いなく選ばれると思っていた」
聖隷クリストファー 上村敏正監督(1月28日):「大会本部から連絡が来るのを待っていたんですが、残念ながら報告は来ませんでした。出場校に選ばれませんでした、ということです。私は間違いなく選ばれるんじゃないかと思って待っていたんですけど」
春のセンバツ甲子園に、出場が確実視されていた浜松市の聖隷クリストファー高校が落選した問題。
高野連担当者
「個人個人の力量に勝る大垣日大か、粘り強さの聖隷クリストファーかで、選考委員の中で賛否も分かれましたが、投打に勝る大垣日大高校を推薦校にします」
秋の東海大会で準優勝した聖隷クリストファーよりも、準決勝で敗れた岐阜県の大垣日大を「個人の力量に勝る」という理由で選抜した高野連。この説明に批判や疑問の声が続出する中、高野連は21日、出場校は変わらないとしたうえで、「選抜改革検討委員会」という組織で選考の改善などについて議論する方針を示しました。
静岡・川勝知事「不透明極まりない」
これについて、川勝知事は…。
静岡県 川勝平太知事(22日):
Q.日本高野連が、きのう選考過程を記した説明文書を、各都道府県の高野連に送付して、かなり幕引きに躍起になっている感がありますけれども、どのように評価されていらっしゃいますか?
A.「行司差し違えっていうのが、世間のこの件に関する評価だと思いますね。ところがきのうの臨時の運営委員会で(選考議論の)中身が言われないで、総合的に判断したことだけ出てきているわけですね。しかしながら、一方でこの改革委員会を設けるとおっしゃってるわけでしょう。改革委員会を設けなくてはならないほどのことだったということです。どうしてそれが出てきたかというと、あの選考委員会の選考がおかしかったからです。したがって、この聖隷クリストファーを外すという事になさった選考委員会。このあり方がおかしいから改革委員会を設けるんでしょう。だったら一旦全部ですね。その方達は辞表提出した方がいいんじゃないですか。でないと、けじめがつかないんじゃないかと思います」
川勝知事は、改革委員会で議論するということは、高野連が選考の間違いを認めたに等しいとの認識を示しました。
静岡県 川勝平太知事(22日):「まずは間違ったことについてけじめも出すために、今度はその選考委員会にかかわった人たちが全員やめて、それぞれの個人の意見を世間にこういうことがあったと言えなければ、中身が分からないまま、このままいくのは誠にスポーツマンシップから照らせば、不透明極まりないと私は思っております」
センバツ出場の日大三島主将「聖隷の分まで全力プレー」
記者会見では怒りが収まらなかった川勝知事。この日の夕方、センバツに出場する三島市の日大三島高校野球部の表敬訪問を受けました。
川勝知事:「自分の本当の実力が本番で発揮できれば。聖隷クリストファー、これは無念の思いを持ってるわけですね。ベストのコンディションで。素晴らしい成績をのこして、最高の春の甲子園にしてください。期待してます」
東海大会で優勝した日大三島は1989年の夏以来、33年ぶりの甲子園出場です。キャプテンの加藤選手は、聖隷クリストファーなど県内の高校の分も甲子園で全力でプレーしてきたいと健闘を誓いました。
日大三島高校 加藤大登主将:「自分たちだけではなくて聖隷クリストファー高校や東海地区の代表として恥ないような行動をしなきゃいけない。そういうところはしっかり責任を持って行動して行きたいなと思います」