「あなたなら入館料はいくら払う?」 お客さんが支払額を決める水族館「スマートアクアリウム静岡」 松坂屋静岡店
「入館料を決めるのはあなた」静岡市の水族館の取り組みが5月7日から本格導入されました。
静岡市葵区の松坂屋静岡店に2022年オープンしたのが「スマートアクアリウム静岡」
栗田麻理アナウンサー:
「まるで絵画のような水槽の中で魚たちが優雅に泳いでいます。こちらの水族館で大好評だったある取り組みが戻ってきました」
来館者が満足度に応じて支払額を決める「ポストプライシング」。全国で初めて2024年2月、3月の平日限定で試験的に行われていましたが、7日から本格的に導入することが決定しました。
価格は0円から設定することができますが、予想を上回る反響だったようです。
スマートアクアリウム 飼育課 小坂直也 課長:
「平日全体で考えると、入館者数が5倍に伸びて収入も2.5倍に増えたので非常に効果があったと考えている。定価で入りにくいという壁自体を壊せたかと思う。大成功」
赤字覚悟で臨んだこの取り組み。これをより良くして運用することが、気軽に来館してもらえる一番の方法だと考え、通年運用することにしたといいます。
そして、前回のアンケート結果をもとに、改善点も見られました。
スマートアクアリウム 飼育課 小坂直也 課長:
Q主にどういったことが増えた?
「いままでは魚の種類が多いものに関しては、名前と写真だけだった。それに加えて生息地や何を食べているか、意見が多かったのは飼育員さんのコメントが欲しい。どんなところが面白いかなという」
そのほかにも、餌やりコーナーを設けたり、本の種類を増やしたり…。「ポストプライシング」が多くの人の興味を引き、さらに水族館の満足度を向上させました。
本格導入初日の7日も県外からのお客さんが…
来館者(東京都):
「とても見ごたえがあった。デパートの一階なのでそんなに大したことないんじゃないかなと思って来たが、すごく見られるものがたくさんあったし、上手に配置されていてよかった。なので、通常が1400円ならちょっと上乗せしたいと思った。」
来館者( 千葉県):
「自分でお値段を決めるというところでちょっと気になって来てみた。2人で2000円ずつ。土日が1400円なので、もうちょっと安くてもいいのかなと思った。」
値段は様々ですが、「入館料」という壁を壊せたようです。
魚のエサや、施設の維持管理費など多くの金額がかかる水族館。新しい水族館経営をこのスマートアクアリウムがつくっていくのかもしれません。