感染拡大で救急現場は(2) 救急要請を断ることも…昼食は10分 密着・浜松医療センター
「上石田救急隊から意識障害の89歳 男性、受け入れ要請です」
さらに電話が…
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「磐田、右大腿部、86歳、磐田駅で転んだ人。けい部骨折の疑い…」
「地元が浜松の方なので、磐田消防としてはこちらに運びたいと。受け入れる事にしました。浜松在住の方がたまたま磐田に出掛けていたので」
意識障害の患者が救急科へ到着しました。
そのとき…。
相次ぐ救急要請…3件目は「やむを得ずお断りしました」
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「浜松医療センターです。ちょっと待って、今2件受けているんですが…。意識障害と転落外傷を同時に受けているので3件目は難しい」
「2件同時に受けているので、3件目はやむを得ず、お断りすることにしました」
その後の検査でこの男性は脳出血と診断され、脳外科に入院しました。
骨折の疑いで磐田から運び込まれてきた救急患者はもう1人の医師が担当。その間も、消防局からの要請が続きます。
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「浜松市中区富塚町。5分 場所空くかな? 5分で着く」
救急車が到着しました。加藤医師が患者に問いかけます。
「耳鳴りはどうですか?大丈夫だね」
救急科には多くの医療スタッフの姿がありました。
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「救急科が一旦(患者を)受けて、必要に応じて色々な専門の先生と相談する。脳外科や整形外科の診療科の先生がみえている。密になってしまう。患者がいっぱい入ればしょうがない(浜松医療センターは)教育研修病院、研修の医学部の学生さんや救命救急士の実習の方もいる」
看護師「事前の情報と違うことも…」
目まぐるしく変わる状況の中、医師をサポートする看護師。
Q.救急科の難しいところは?
浜松医療センター救急科 看護師 宮﨑佳子さん:「少ない情報の中で救急隊からの情報を自分たちがうまく受け取れる時と、前の情報と違った状況で重症だったりする事もあるので、緊急性に対応して、患者に対応しなければいけない」
お昼過ぎ。救急対応が落ち着いたところで休憩に入ります。昼食は、決まった時間はなく、合間を縫って食べているという加藤医師。この日の昼食時間はおよそ10分。愛妻弁当をゆっくり味わって食べる時間はありませんでした。
ディレクター:「加藤先生が倒れるんじゃないかと心配する」
浜松医療センター救急科 加藤俊哉医師:「(忙しさに)緩急があるので、気候の良い時期はけっこう暇。きょうみたいな忙しい日が続くわけではないので、必ず波があるので、その時にうまく休むようにしています」
(2月19日放送)