浜松でスイカ泥棒 防犯カメラを設置したら不審者が… 被害は20~30玉 

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 夏の味覚、スイカ。手間暇かけて作られた収穫目前のスイカが畑から盗まれる様子をカメラが捉えていました。

 これは、浜松市内にあるスイカ畑に設置された防犯カメラの映像です。午前3時半すぎ、誰かが畑の奥へと進んでいきます。2分後、戻ってきた人物の左手には大きな「スイカ」が。

 2日後、同じ人物と思われる不審者が再び畑に現れます。時間は、午前3時半過ぎ。そして、戻ってきた時には、やはり大きな「スイカ」を抱えていました。この畑では、2日間で合わせて11玉のスイカが盗まれたといいます。

●宮﨑玲衣アナウンサー:
「スイカの盗難被害に遭った浜松市内の畑に来ています。こちらの小屋の中に仕掛けられた防犯カメラに犯行の様子が映っていました」

 夏を代表する果物の「スイカ」。時間をかけ、丹精込めて作ったスイカが盗まれてしまったことに、
被害に遭ったスイカ農家の中村さんは、憤りを隠せません。

●スイカ農家 中村安彦さん:
「やめてほしいね。1個や2個食べる分を取るならかわいいけど、何日も何日も来てやっているのが、社会に不安を与える」

 この畑では「夏武輝(かぶき)」という品種の「スイカ」をおよそ100個作っていて、2月下旬の土づくりから始まり、収穫までおよそ5カ月かかるといいます。

 今シーズンの販売は終了しましたが、糖度は12度から13度と甘く、直売所では1玉1500円から2000円で販売されるものです。

 農家泣かせの「スイカ泥棒」。防犯カメラをつけていたことで、盗難被害を把握することができました。

●スイカ農家 中村安彦さん:
Q:ここに設置して、あちらに映るように?
「後ろ姿も映っていますよね、それから前。それから夜だとセンサーが遠くは反応しないので、かなり近くに来ないとカメラのスイッチが入らない」

Q:犯人はここを通ってきてあちらの畑に向かったと思われる?
「そうです」

Q:その瞬間がカメラに映っていた?
「そうです」

 中村さんによると、スイカの栽培は、メロンと同じくらい難しいといいます。毎日のように畑に足を運ぶ中で、“ある異変”に気づきました。

●スイカ農家 中村安彦さん:「7月10日ごろ」

Q:足跡があった?
「こういう風に上から来ればそんなにないけど、こうなってたのね。それが雨のあとね。雨の後、こういう風になっているので、確実に入っているなと」

 そこで、防犯カメラを設置したところ、犯行の様子が映っていたといいます。

 ただ、街灯もない暗闇の中、2分ほどでスイカを持ち出す手際の良さ。中村さんは、畑に設置してあった“目印”が犯行の手助けになってしまったのではないかと話します。

●スイカ農家 中村安彦さん:
「これぐらいの大きな30cmぐらいのスイカでも見えません。見えないので、何やるかというと、泥棒にとっては狙いやすい、逆に言えば。これがそうだが、こういう棒をスイカがゴルフボールからこのぐらい(握りこぶし)になったら、スイカがなっているところに棒を立てておく。

 効率的に作業をするために設置した目印が、泥棒に悪用されてしまった可能性があるそうです。防犯カメラが設置される前の被害を含めると20玉~30玉の被害。6万円近い損失です。

 6年前からスイカ作りの講習会を行うなど、スイカ栽培の指導も行っていた中村さん。周辺への影響も心配しています。

●スイカ農家 中村安彦さん:
「周りのブドウとかに被害が及ばなければ・・・。ここで止めなければいけないというのが一番。そんなにスイカが食べたければ、来年から(講習会に)出てくださいって。」

Q:学んで自分で作ってほしい?
「学んで作って、そうすれば何倍もおいしいと思う。自分が作ったスイカは。みんな言っている。やっぱ自分で作ったスイカは格別だなって」

 近隣の畑にはトウモロコシやシャインマスカットを栽培する農家も多く、周辺では不安な日々が続いています。

 防犯カメラが捉えたスイカ泥棒。警察は窃盗の疑いで捜査をしています。