【記者解説】~静岡県も富士山入山規制へ

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石田)ここからは取材をしている県政キャップの久須美記者とお伝えします。よろしくお願いします。

久須美)よろしくお願いします。

石田)今回の規制、改めて静岡県はどのような案を提示しているのでしょうか?

久須美)まず料金についてです。静岡側では、これまで「富士山保全協力金」として1人1000円を任意で徴収してきました。
新たな条例では、これを廃止する方向で検討しています。新たに支払い義務のある「入山管理料」として、人件費や整備費といった経費に充てる目的で、3000円、4000円、5000円の3つの案を検討しています。

石田)夜間の規制時間も設けられる方向で検討が進んでいるんですね

久須美)静岡県側は3つのルートがありますが、距離や難易度が異なります。
そのため、所要時間に合わせて、例えば富士宮ルートでは午後4時~午前3時など異なる夜間規制をする案が出ています。

栗田)山梨側では今年から規制が始まりましたね。どんな効果が出ている?

久須美)山梨県・吉田ルートの2023年と2024年のデータを比較してみましょう。
まず登山者ですが、去年16万449人だったのに対し、今年は13万2904人と前の年より17%ほど減りました。
夜間の登山者に関しては、1万4469人から708人と、大幅に減少しました。
この山梨県側の実績について県の関係者は「規制により非常に高い効果があった」と評価しています。

石田)山梨側は一足先に規制を始めたが、静岡側ですぐに対応できない理由として、登山ルートの多くが「国有地」であるという指摘もありました。

久須美)山梨側は登山ルートが県道で、規制が取りやすかった。一方、静岡側の登山道は国有地であることなどが課題となっていました。
ところが、県が有識者の意見を聞いた結果、新たに条例を制定すれば、国有地のままでも入山料を徴収できることがわかりました。
県は来月2日に始まる12月議会で素案を示し、パブリックコメントを実施した上で2月議会に条例案を提出する方針です。