静岡・沼津市の中学2年生女子は「ネコの絵クリエーター」 ネコの絵でみんなを元気に!
静岡県沼津市の中学2年生の女の子は、ネコの絵を描くのが大好き。いつもにこにこ。笑顔を絶やすことなく個性豊かなネコを生み出しています。
くりっくりな瞳のハチワレ。こちらのネコは耳に赤い花を飾っています。「最強伝説」というタイトルの作品はネコが塔のように並んでいます。
これら、個性豊かなネコを次々と生み出しているのは、笑顔が印象的な廣瀬綸子さん(14)です。綸子さんには中度の知的障害があり、現在は沼津特別支援学校に通っています。
母親の智子さんによると、小学2年生の時、こちらのメリーゴーランドという作品の色使いなどをほめられたことをきっかけに、絵を描くようになったということです。
描くのはほとんどが家で飼っている茶色のニャコと灰色のニャキ。そして6年前に死んでしまったニャンコロなどネコばかり。その理由は…。
●廣瀬綸子さん:
「かわいいからペットにしたから飼ってる」
今は写真でしか会えないニャンコロへの思い入れが強く、カメラの前で一気に仕上げてくれました。
●廣瀬綸子さん:
「お月様に行ったネコちゃんだから。好きだったよ今まで好きだったよ」
そんな綸子さんの作品は、美術館主催のコンテストで金賞を受賞するほど高く評価されています。
そして10月には沼津市で「ぜんぶねこ」という個展を開くなど、活躍の場を広げています。その個展では市内在住のおさかなアーティスト・鈴木翔太さんとネコの絵でセッションする場面がありました。
Q翔太君は綸子ちゃんの絵を見てどう?
●鈴木翔太さん:
「抽象化されていてとてもかわいいと思います」
●廣瀬綸子さん:「うれしいよ」
障害者アートは最近注目されるようになっています。綸子さんもアーティストの道を歩むのかと思いきや、将来の夢はとてもシンプルで「働くこと」。そんな綸子さんを家族は温かく見守っています。
●母・智子さん:
「この子が描くネコの絵から元気をもらったりとか、力づけてもらっている部分もあるので、これからも続けていってくれたらなと思います。生きがいみたいな楽しみみたいな部分が増えてるし、絵をきっかけにたくさんの人と出会えているし、好きなことが少しでも私たちがいなくなった後に、彼女の中で残ってそれがいろんな意味で生きていく糧になればって願っています」