複数の女性患者にわいせつな行為をした罪などに問われている医師の被告は今後医療の仕事に就かないと供述 静岡地裁浜松支部

診療に来た複数の女性に対し、わいせつな行為をした罪などに問われている中東遠総合医療センターの医師の男は裁判で、今後医療関係の仕事につかないと供述しました。

 静岡県掛川市の中東遠総合医療センターの小児科診療部長の被告(44)は、2017年12月上旬から去年6月中旬にかけて、診療に来た当時10代の女性4人の胸などを触った強制わいせつ罪と、その4人を含む女性10人の裸を携帯電話で撮影するなどした罪に問われています。

 これまでの裁判で、被告は起訴内容を認めているものの、女性の胸を触ったり動画を撮影したりした理由について、診察の一環だったと主張。

 撮影した動画を編集したことについては「わいせつの意図があった」としています。

 地裁浜松支部で開かれた21日の裁判では、被告人質問が行われ、塩澤被告は弁護人から今後医療現場に関わらないかどうかと問われると、「誰も望んでない」と回答。

 「就きたくないので就きません」と話しました。

 一方で、検察側から事件当時、罪の意識を持っていたかと問われると、「その意識はなかった」として、改めて診察の一環だったことを強調しました。

 被害者らに対しての思いについて問われた際には、「言葉を選ぶことが難しい」としながらも、「笑顔を失ったり生活自体難しい状況になってしまったと心配している」と答えました。

 裁判は2月17日に結審します。

静岡地裁浜松支部
静岡地裁浜松支部