「小学生を無料にしたら運賃収入は増加!」「バス無料デー」を全国で初めて実施した静岡県が調査結果を発表
2024年12月に実施
静岡県は2024年の12月に、県内の小学生を対象とした「バス無料デー」を全国で初めて実施しました。この取り組みの効果などについて、県が行ったアンケート結果が発表されました。
実施したのは2024年の12月7日、8日の2日間で、対象となったのは県内の小学校に通う全ての児童、およそ17万3000人です。利用できるのは、土日運休となる路線や高速道路を走る路線、空港アクセス線、県境をまたぐ路線を除いた全ての路線で、県内のバス事業者の路線バスと27自治体が運営するコミュニティバス、およそ400路線が「乗り放題」となりました。
この取り組みについて静岡県は小学生や保護者、事業者などにアンケートを行い、その調査結果が発表されました。アンケートは小学生5866人、保護者など172人、乗務員346人や9市町の13事業者から回答がありました。
調査結果によりますと利用者数は前週、翌週と比較し大人、子どものいずれも増加し、とくに子どもの増加は顕著でした。
またバスに乗った小学生のうち、「バスに一度も乗っていない」または「1~2回しか乗ったことがない」と答えた小学生は15%をしめ、バスの利用頻度の極めて低い小学生にバスを体験する機会を提供できたことがわかりました。

運賃収入は増加した!
また経済面ではバスの運賃収入は全体で前週、翌週と比べて増加したということです。この結果について県は「小学生の運賃は無料だったが、もともと利用していなかった人が多いため減収にならず、同行する保護者は有料のため全体として増収になった」と推察しています。
県は今回の取り組みについて「一定の成果があったと考えられるが、意識や行動スタイルは一度の取り組みで急激に変わるものではない」として「バス無料デー等の取り組みを定期的に継続して実施していくことが必要」と考察しています。
