見守り犬ラブラドールレトリバー「ジェード」と過ごした6年間 そして最後の卒業式

静岡県牧之原市の小学校で12年に渡って子どもたちと触れ合ってきた見守り犬が最後の卒業式に参加しました。
この式に特別な思いで臨む児童がいます。
古賀りなアナウンサー:
「牧之原市にある萩間小学校です。きょうこの場所で、6年前に交わした『ある約束』が果たされます」
メスのラブラドールレトリバー・ジェード。
2013年から萩間小学校の見守り犬を務めています。
毎週月曜日に校門に立ち、子どもたちにあいさつや交通安全の大切さを伝えてきました。
6年前に撮った一枚の写真。
このときジェードは当時1年生だった若杉いつかさんから「一緒に卒業式に出てほしい」とお願いされていました。
Q「卒業式に一緒に出たいのはどうして」
若杉いつかさん:
「どうしてだろう、なんか、なぜか一緒に出たいなってすごく思った」
ジェードは当時9歳。
6年後の15歳という年齢は、人間でいうと90歳を超えています。
飼い主の永田さんは、実現は難しいと思ったそうです。
永田菊寿さんON
「大型犬の寿命って大体平均10歳くらいってよく言われるんですが、まあそれを超えてしまいそうなんで、ジェーちゃん大丈夫かなって思っていたんですけども」
見守り活動を始めて今年で12年。
真っ黒だった毛並みには白い毛が増え、年明けから自力で歩くことも難しくなりました。
証書授与
「若杉いつかさん」
「はい」
迎えた、巣立ちの日。
体育館にはいつかさんを見守るジェードの姿がありました。
6年前の約束が実現したのです。
体調への負担を考えて、この春で見守り犬の任務を終えることになったジェード。
卒業式に参加するのも今年が最後になるそうです。
永田さんとの会話
「6年前のお約束が出来ました、いっちゃん」「はい」
Q「こうやって卒業式一緒に迎えて今どんな気持ちですか」
若杉いつかさん:
「とってもうれしいです。6年間ずっと見守ってくれて一緒にいてくれてうれしいです」
ジェードとの出会いがきっかけで将来の夢も見つかりました。
若杉いつかちゃん:
「トリマー(ペットの美容師)になりたいっていう夢があるから、それをかなえるために頑張って中学校に行きたい」
ジェードに支えられ見守られた6年間。
ジェードの最後の卒業式はいつかさんにとって忘れられない思い出になりました。
