スズキ鈴木修相談役「お別れの会」　販売店の男性は涙「親子みたいな関係」　党派越え大物政治家が続々と

　去年亡くなったスズキの鈴木修相談役。８日、都内でお別れの会が開かれました。

齋藤諒アナウンサー（都内　８日午前９時ごろ）
「鈴木修元会長のお別れの会が、これから、こちらの都内のホテルで行われます。別れを偲ぶ多くの参列者が来ることが見込まれることから、ご覧のように大きな会場が用意されています。祭壇の真ん中には、私たちに何か語りかけるような表情をした修元会長の遺影が飾られています」

　白と青の花で囲まれた遺影には、目を細めて笑みを浮かべる鈴木修さんが…。

　去年１２月に亡くなった、浜松市に本社を置く自動車メーカー・スズキの鈴木修相談役。８日、都内で「お別れの会」が開かれました。

　会場の一角には年表が展示されていて、当時の写真とともに、その“経営者人生”を振り返ることができました。「お気に入りの品々」として、愛用していた文房具やネクタイなど、身の回りの品も飾られていました。中日ドラゴンズの熱烈的なファンだったという鈴木修さん。球場を訪れた時の写真や趣味だったゴルフで使っていたクラブも…。

さらに…。

齋藤諒アナウンサー
「会場内には、修元会長の功績を象徴する初代アルトでしたり、修節ともうたわれた数々の語録などが展示されています。力強い人生とともにその足跡を辿れるような展示になっています」

　「初代アルト」や「初代ジムニー」などスズキを代表する車も展示されていました。

　ユニークだったのは「鈴木修語録」のコーナー。「どこの国でもいいから1番になりたい」「勘（かん）ピューター」「工場にはカネが落ちている」といった経営哲学が詰まった言葉が掲げられました。

　その最後には、取締役を退任した２０２１年の会見で語った「生きがいは仕事」という言葉が…。

齋藤諒アナウンサー（正午ごろ）
「お別れの会が始まってから２時間ほどたちますが、参列者を乗せた車が、続々と絶え間なく入ってきています、多くの方が鈴木修元会長との別れを惜しんでいます」

　午後になると、一般の参列者も訪れ、多くの人で会場が埋めつくされました。

富山県のスズキ販売店
Ｑ：参列された気持ちは？
Ａ．「さみしいね（泣いている）。みんなから愛される、そしてピシッと経営する、会社を経営する、信念をもって。どの販売店からもすごく愛されていましたからね。修さんとは本当に親子みたいな関係でございました」

福島県のスズキ販売店
「神様みたいな方でした。とてもエネルギッシュで。販売店とものすごく距離が近かったんですよね、私らも地方の小さな販売店も、ちゃんとフォローしてくれているっていうことで、スズキの車をずっと売り続けていました」

　お別れ会には、石破総理をはじめ、自民党の岸田前総理、二階元幹事長、公明党の山口元代表、立憲民主党の野田代表、小沢一郎衆院議員、国民民主党の玉木代表らが参列。２０１６年に資本提携を結んだトヨタの豊田章男会長も会場を訪れました。

　また、川勝平太前静岡県知事も会場を訪れていました。

　川勝平太前知事は取材に「１８歳も違うが、私を「友達」と言ってくれた。（政治の面では）もちろん応援もしてくれたけど、１５年間利害関係のない友達。当初は文学青年と言われた。年齢を超えた友達を失って本当に悲しい。きょう会場で、修さんの人懐っこい笑顔に触れて感無量だ」と話しました。