小学生4人が車にはねられ死傷した事故 突然遺族の前に謝罪に現れた男性は「意識がなくなった」と説明 遺族は怒りをあらわに
浜松市で小学生4人が車にはねられ死傷した事故で4人をはねた運転手が取材に応じ、事故当時「意識がなくなった」などと説明しました。
事故を起こした運転手:
「衝突する5秒前なのかな20メートルぐらい(前)のところから意識がなくなって。前に小学生の子どもらがいるのは気がつきませんでした」
3月24日 浜松市中央区舘山寺町で女子児童4人の自転車の列に軽トラックが突っ込み、小学2年生の少女(8)が死亡、少女の姉を含む小学生3人が重軽傷を負った事故。

叔母は
4日少女の祖母と叔母が現在の心境を語りました。
少女の叔母:
「生活がもうガラッと変わってしまった。彼女がいないっていうことは、現実的にはなってしまってるってわかっているんですけど、今もこの時間もいないっていうことは、やっぱり受け入れられないですよね。」
事故から1カ月余り。
あの時から、遺族の時間は止まったままです。
少女の叔母:
「ただ悲しみだけで会えないじゃないですか。うん、ほんとに会いたいって思いますし、声も聞きたいし、触りたいしなって思いますね。なんでもその悲しみと毎日向き合いながらいます。現実を受け入れると胸が苦しくなる」

祖母は
少女の祖母は、急いで病院に向かっている途中で、孫が亡くなったことを聞いたといいます。
少女の祖母:
「その時も何も考えられなくて、頭真っ白になっちゃって。3月24日から時が止まった感じ。もう彼女はこの世にいないんだっていうのが信じられなくて」
少女は、事故が起きる1カ月前に8歳の誕生日を迎えたばかりでした。
少女の祖母:
「当たり前と思ってたことが、この3月で一気になくなっちゃったので、とにかくあの子はニコニコニコニコしてる子で、可愛い子でした。今、彼女がいないから、火の消えたようですね、この家も。毎日さみしいので、お姉ちゃんの方が金曜日になると「泊まりに来る?泊りに来て」とかって毎週のように言ってますけど、本人も寂しいですよね。」

少女の姉は
頭を骨折し、一時意識不明だった少女の姉は事故から2週間後に退院。
頭部への衝撃を避けるため、ボール遊びや、公園などの外遊びはできず制限のある生活を送っているといいます。
この事故で逮捕された78歳の男性は処分保留で釈放され、現在、在宅で捜査が続けられています。
少女の祖母:
「こんなひどい事故起こしといて、謝罪の一言もない。相手側の誠意っていうものが感じられない、もう怒りと憎しみしかない。今更謝ってもらっても、彼女が帰ってくるわけではないがとにかくひどいっていうのが気持ちの中で1番大きい」

突然男性が
その時でした。
軽トラックを運転していた78歳の男性が、突然、遺族のもとへ謝罪に訪れたのです。
少女の父親と母親、そして叔母の3人がおよそ45分間、対応しました。
男性は終始うつむいたままで、遺族からの質問にも黙ったままだったといいます。

謝罪直後のインタビュー
謝罪直後、男性は静岡朝日テレビの取材に応じました。
Q:このタイミングで謝罪にきた理由というのは?
事故を起こした男性:
「何を言ってもあれですけど、流れの中で今になりました。謝りにこようとはこれまでも思っていた。
そして、運転手の男性は事故当時の状況を語りました。
事故を起こした男性:
「衝突する5秒前なのかな。20メートルぐらいのところから意識が無くなって、前に小学生の子どもらがいるのは気が付きませんでした。」
Q:どの時点で事故が起きたことに気づきましたか?
事故を起こした男性
「ぶつかって止まったときです」
男性によると、事故を起こすおよそ1カ月前にも同様の症状があったといいます。
事故を起こした男性
「3月初めにちょっとだけ、2,3秒おっとなった時がある」
Q:病院病院とかに行って運転をやめようとか思わなかった?
「2~3秒で治ったもんだからそのままにしときました」
当日、友人宅から帰る途中に事故を起こした男性。
Q:あの道はよく通った道?

事故現場へ
少女の自宅を訪ねた後、事故現場へ向かいました。
Q:あの傷をを見て思うことはありますか?
事故を起こした男性
「・・・・」
事故を起こした男性
「どんな償いをしても取り返しのつかないことをしてしまったと感じています。なんとか生きている限り、もうやれることをこの言葉だけじゃなくて態度で最後まで尽くしていきたいと思っています。本当に申し訳ないと思っています」

遺族は
突然謝罪に訪れた男性に、遺族は憤りをあらわにしました。
少女の叔母
「ずっと黙っているというか、謝罪に来ているとして、でも立っているだけで、全然何にも。誠意というか、もうその反省すら伝わらないですね。事故する前に二重に見えていたと。そしてすぐその後に記憶がなくなって、意識がなくなってきたっていうのを自分の口で答えていました。ずっと下をうつむいて下を向いている状態で。なんかちょっと信じられないというか、もう自分たちを守るために来てるとしか思えないというか。」
少女の父親は、男性が謝罪に来たことに対して「問いかけにも答えず謝罪の姿勢に誠意が感じられず反省している様子はなかった。人を殺したという意識がない印象で、話にもならず謝罪は受け入れられない」と怒りをにじませました。
