97%以上のPFASを除去することに成功 静岡市と「Aホールディングス」社の共同実証実験

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静岡市と山梨県の企業が共同で行った「PFAS」の除去実験で、97%を取り除くことができたと発表されました。

 静岡市内で会見を開いた静岡市と山梨県の「Aホールディングス」は、「PFAS」を除去する実証実験を去年7月から今年3月まで共同で実施。

 29日はその結果が報告されました。

 発がん性などが指摘されるPFASを巡っては、静岡市清水区の三井・ケマーズフロロプロダクツ清水工場が過去にPFASの一種・PFOAを使用。

 近隣の「三保雨水ポンプ場」では、国の暫定基準のおよそ200倍にあたる高い濃度のPFASが検出され、問題となっています。

 解決策として「Aホールディングス」はPFASを含む水に微細な泡をつくり、そこに薬剤でPFASを吸着させることで除去することに成功したということです。

 以前は8割以上の除去率でしたが、薬剤の配分と量を調整したところ97%以上のPFASを取り除くことに成功したということです。

 また、高温高圧の特殊な水でPFASの分子構造を切断し、無害化することにも成功したとしました。

静岡市 難波喬司市長:
「実際にPFASが排出されているところで実証実験をやって結果が出て、基準値以下まで落とせるということになったのは、社会にとって非常に大きな意義があると思っている」

 今後は市とAホールディングスが共同出資して設立したPFAS問題など環境課題の解決を図る駿河GXテクノロジー社が除去を担っていくということです。