どうなる「居場所」なくなる24匹のカメ…老朽化した施設の建て替えで そこに救いの主が 静岡・沼津市

 老朽化で建て替えが決まった市の施設。その裏で、ひっそりと暮らしていたある生き物が引越しを余儀なくされました。静岡県沼津市の愛鷹地区センター。入り口のすぐ隣にあるこちらにいたのは。

板垣亮記者:「大きなカメがたくさんいます。甲羅の大きさも20センチほどでしょうか」

 24匹の大きなミシシッピアカミミガメです。

どうなる「居場所」なくなる24匹のカメ…老朽化した施設の建て替えで そこに救いの主が 静岡・沼津市

愛鷹地区コミュニティ推進委員会 堀内洋志連合会長:「地区センターにプレゼントしてくれたものだと思います。私が知る限りでは30年前くらいからですね」

 この場所は元々水溜めとして使われていました。そこに誰かがカメを放流したことで、こんなにも増えていったのです。カメは地元の園児にも親しまれてきましたが、この場所の噂が広がるにつれ、新たにカメを手放す人も多くなっていったと言います。

どうなる「居場所」なくなる24匹のカメ…老朽化した施設の建て替えで そこに救いの主が 静岡・沼津市

 カメの世話をせざるを得なくなった地区センター。しかし、老朽化で建て替えが決定。新しい施設に池を設置する計画はありませんでした。

沼津市地域自治課 渡辺恵紀主任:「今、問題視されている外来種でありまして、それを市の施設で飼うことができるのか、飼育の問題もあるし、当然ながら放流することもできない」

 そこで、カメは河津町にある動物園、「iZoo」に引き取ってもらうことになりました。

愛鷹地区コミュニティ推進委員会 堀内洋志連合会長:「お子さんに見て触って楽しんでもらえればいいかな、と思っています」

沼津市地域自治課 渡辺恵紀主任:「ここの施設や沼津市には、無許可で勝手に放流されていたという事実もありますので、生き物を飼うのには責任が伴うというのは、しっかりと考えていただきたい」

どうなる「居場所」なくなる24匹のカメ…老朽化した施設の建て替えで そこに救いの主が 静岡・沼津市

 ちょっとした放流が生態系を変えるきっかけになることもあります。その「後始末」が30年後に地域を悩ませることになりました。

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