被害者が語る「当たり屋」の手口 警察を呼ぶと時間がかかると10万円渡したのに…アニキからの電話攻勢でさらに170万円渡す 静岡・沼津市
車にわざとぶつかる、いわゆる当たり屋行為を行い、現金をだまし取ったとして、静岡県沼津市の男が逮捕されました。被害者が語る犯行の手口とは。
警察によりますと、自称・ラッパーの30歳の男は、7月6日、沼津市内の女性が運転する車にわざとぶつかり、示談金として現金10万円をだまし取った疑いがもたれています。
板垣亮記者:「男が当たり屋行為を行ったのは、こちらのスーパーの駐車場です。スマホを見るふりをして走っている車に飛び出してきたということです」
「警察を呼ぶと時間がかかる。示談でいい」。駆け付けた夫にこう持ち掛けたという容疑者。その日のうちに10万円を手渡しで受け取ったということです。
被害男性:「僕が携帯を持ちながら車の前に飛び出したから、自分が悪いんですと、ひたすら謝られて。相手に痛い思いをさせて申し訳ないという思い」

するとその翌日から、容疑者が「アニキ」と呼ぶ人物から何度も電話が来るなど、男性は金を要求され続けたと言います。
被害男性:「誰かに相談する隙も与えられないような電話のコールがありましたので、一時は死にたいという精神状態にまで追いやられました」

男性は保険会社と警察に相談したことで、詐欺と気づきましたが、さらに170万円ほどをだまし取られたと話します。
警察は容疑者が県内で当たり屋行為を繰り返したとみて、余罪や共犯者などを調べています。
