全国でクマ被害急増 10月だけで16件の目撃情報…小学校にはクマの足跡 静岡・富士宮市
11月も中旬に入り、いよいよ静岡でも紅葉が本格化。山間部を中心に今年も多くの観光客が秋の行楽で訪れることが予想されます。そうした中、懸念されるのが、全国各地で深刻な被害をもたらしているクマの出没です。県内も他人事ではありません。
●浜松・天竜区/10月31日「提供:浜松市春野支所」
「クマ!クマ!クマクマクマ!クマ!わぁ!」
●10月25日/富士宮市
山間部を中心に各地でクマが出没。特に富士宮市では10月だけで16件の目撃情報があり、小学校で足跡が見つかったケースも。
富士宮市立内房小学校 村末由里香校長:「子どもたちの安全を第一に考えた対策を、その都度考えていきたいと思っています」
実際、富士宮市内では住宅の庭先でもコンクリートの地面にも関わらず、クマの足跡がクッキリと残されていました。
家の敷地にクマが侵入した住民:「これが指っていうか爪だね。1・2・3・4・5肉球があって爪が出ているから向こうへ歩いてんだね」
コチラは同じ地区で撮影されたクマの写真。栗の木の下でクマがたたずんでいます。地元住民によると、柿や栗などを求めてクマが人里に降りてきているといいます。こうした事態に、市長は。
須藤市長「駆除するしかない。やっぱり人命が一番大事 」
富士宮市 須藤秀忠市長(11日):「もし、出てきたら、やっぱり駆除するしかない。やっぱり人命が一番大事なもんですから、私の方としては人命優先ということで、クマにはかわいそうだけども」
富士宮市では10月27日、仕掛けたワナにかかったクマ1頭を駆除。人里に近づいた場合には人的被害の恐れがあることから、今年度中に新たに2基の箱ワナを購入し、設置したい考えです。
富士宮市 須藤秀忠市長:「相当大きいクマだったということで。人的な被害のないうちにですね、駆除にできてよかったなとは思っています」
9月には市街地に出たクマへの発砲を自治体の判断で認める「緊急銃猟」が可能に。富士宮市では対応の手順などを加えたマニュアルを策定中だとしています。
富士宮市 須藤秀忠市長:「観光の町でもありますし、人的被害が起こりやすいんじゃないかと思っているので、だから見つけたら駆除するしかないなと。観光客にとっても落ち着かないと思いますから」
本格化する秋の紅葉シーズン。県はクマ鈴やラジオをつけるなどの対策を呼び掛けています。
