「遺族の気持ちを理解しなさい」飲食店を共同経営していた男性を殺害した罪などに問われた男に懲役16年の判決 静岡地裁
裁判長は「遺族の気持ちを内省しなさい」と述べました。2024年6月静岡市で、飲食店を共同経営していた男性を殺害した罪などに問われた男に懲役16年の判決が言い渡されました。
去年6月、静岡市で飲食店を共同経営者していた男性(当時30)を殺害し、遺体を藤枝市の山に
遺棄した罪に問われている被告(32)。
これまでの裁判で弁護側は公訴事実に争いはないとしつつも、長年にわたる男性の理不尽な暴力や
要求に追い詰められた末の事件だったと主張していました。
14日静岡地裁で開かれた裁判員裁判の判決公判で丹羽芳徳裁判長は懲役18年の求刑に対し、被告に懲役16年の判決を言い渡しました。
丹羽裁判長はその理由について「男性の理不尽な暴行は犯罪行為であり、被告が殺意を抱くのは無理からぬことで、男性側にも落ち度があった」と被告に一定の理解を示しました。
その一方で、「仁藤さんを刺したことは、 突発的だったとしても強い殺意が認められる。 自己保身のために遺体を切断して土に埋め証拠隠滅を図ったことに酌量の余地はない」と指摘。
そして、被告に対し「遺族の気持ちを理解し反省を深めなさい」と語り掛けました。
被告は控訴しない方針です。
