困りませんか…もうすぐ「マイナ保険証」に切り替え 保険証が使えなくなり…医療機関が最も困ること
伊地健治アナウンサー:「(今の保険証は)12月1日で使えなくなる」
19歳介護士:「あっ、そうなんですか?」
伊地アナ:「それはご存じ?」
19歳介護士:「いや、知らなかったです」
伊地アナ:「JR静岡駅前です。来月(12月)2日から、すべての保険証がマイナ保険証に切り替わり、これまでの、紙やプラスチックの保険証は使えなくなります。みなさんは、もう対応できているのでしょうか?」
伊地アナ「これまでの保険証が、来月早々にもう使えなくなるというのは、ご存知でしょうか?」
30代大学教員「見たことはありますね。」
伊地アナ「ちなみに今、医療機関ではどういった保険証を使っていますでしょうか」
30代大学教員「えっと…何だっけ…」
伊地アナ「従来の?」
30代大学教員「そうですね。従来の(保険証)」
伊地アナ「マイナンバーカードと保険証は紐づいていない?」
30代大学教員「…どう?ちょっとそこら辺が…、あまり医療機関にかかる機会が少ないので、ちょっと今、把握してない状況です」
伊地アナ「お持ちの保険証が近々使えなくなるのはご存じですか?」
70代税理士「知ってます」
伊地アナ「いつまでかご存じですか?」
70代税理士「12月じゃなかったかな? マイナ保険証の登録はしている」
Q.マイナ保険証への全面移行について
70代税理士「マイナンバーカード1枚持ってれば便利なんでしょうけども、なくした場合には、どうしていいかわからなくなるという、それはちょっと心配ですね」
伊地アナ「保険証とは、紐付けは?」
10代介護士「多分してありますね」
伊地アナ「医療機関にかかる時には、今提出しているのはどちら?」
10代介護士「マイナンバーカードじゃない保険証ですね」
伊地アナ「いわゆる従来の保険証?」
10代介護士「そうです」
伊地アナ「(今の保険証は)12月1日で使えなくなる」
10代介護士「あっ、そうなんですか?」
伊地アナ「それはご存じ?」
10代介護士「いや、知らなかったです。ずっと従来の保険証を使ってきたから、そっちに切り替えづらいっていうか…、今まで使っていた方に、やっぱりいっちゃう」
Q.マイナ保険証の手続きは?
40代音楽関係「はい、もう、してあって使ってます。便利でこんなに簡単に使えるんだなという感じで使ってます」
Q.保険証がもうそろそろ使えなくなるのはご存じ?
20代会社員「なんか聞きました。はい。マイナ保険証みたいに、マイナンバー、ピッってやれば、使えるかなみたいな」
Q.マイナンバーと保険証は紐づいている?
A.「くっついてると思います」
医療現場は
マイナンバーカードの保有率は先月(10月)の時点でおよそ8割。うち、健康保険証をマイナンバーカードに利用登録している人は、9割近くに上ります。しかし、マイナ保険証の利用率は、先月時点で、全国平均では37.14%、県平均は39.3%と、マイナ保険証への全面切り替えが、間近に控えているにもかかわらず、利用が進んでいないのが現状です。
伊地アナ「静岡市内の内科クリニックです。医療の現場では、マイナ保険証への切り替えはどこまで進んでいるんでしょうか?」
今からおよそ50年前に開院した岩はし内科医院。受付には、マイナ保険証の読み取り機が設置されています。
伊地アナ「実際に医療機関で使うマイナ保険証。私もこれまで何度か使ったことがあるんですけれども、どのようにやるのか、実際にちょっと機械に入れてみますね。
この受付の機械に置きます。すると本人か確認しますということで、暗証番号でやるのか、顔でやるのか聞いてくるんですが、私はいつも顔でやっているので顔。はい。もうわかったんですね。
さらに、こういった質問が出てきます。過去の情報を利用いたします、ということで、過去の医療情報などの提供に同意をしますか? 例えば、手術や診療、お薬や検診の情報をここでもう提供する。そうすると、スムーズに医療行為が行われるということなんですね」
そして、処方箋の発行方法を選び、受付が完了します。
岩はし内科医院には、午前中から多くの患者さんがやってきます。
受付「はい、じゃあマイナンバーこちら。登録お願いします」
マイナ保険証読み取り機の操作をテキパキとこなす女性。しかし、中にはまだ操作に慣れない方も。
患者「マイナンバーカードの方がいい?」
受付「そうですね、できればお願いします」
患者「顔(認証)でできるかな?」
受付「そうですね、どちらか押していただいて」
患者「よいしょ!」
受付「できましたか?」
患者「できた、できたね」
患者「これ何?紙の処理と電子処理、どっち押せばいい?」
受付「どちらでも大丈夫です。対応されてるので。どっちか押してもらっていいですか?」
患者「電子にする?」
受付「いつもだったら紙の処方箋ですけども…」
患者「あっ、紙の方がいい?」
受付「どちらでも。お名前出ましたか?」
患者「うん、でました」
受付「そしたら取っていただいて、しまっていただいて大丈夫です」
患者「顔確認、あっ、マスクしてるとダメかな?」
受付「そんなことはないですよ。顔で、っていうところ押してくれました?」
患者「ああっ、押さなきゃダメ」
そして患者さんの中には、まだマイナ保険証を持っていない方も…
患者「あっ、保険証出した方がいい? まだ古い保険証ですけど」
受付「今月までは大丈夫です」
80代患者「保険証無くなるよって言うもんですからね。それじゃ、取っておかなくちゃできないのって言って取ったんですね。保健証だったらね、受付で出すだけだけどね。マイナ保険証だと、自分でやらなくちゃできないもんで。どうするだっけかな。どうするだっけかな、って、その都度ちょっと戸惑う時があるんですね」
マイナ保険証のメリットは
岩はし内科医院 岩橋昌雄院長「(マイナ保険証の利用率は)数カ月前はまだ3割いくかいかないかという感じだったんですけども、急速に伸びてきまして、今6割ちょっとぐらいまで利用されるようになってますね」
伊地アナ「それはこちらのクリニックで?」
岩橋院長「はい、そうですね」
マイナ保険証のメリットについては…
岩橋院長「自分でそういうデータを出してもいいよ、という人の場合には、伊地さんですね。これは特定健診のデータですね」
伊地アナ「すごい、令和2年から3年、4年、5年と私が人間ドックを受けたときのデータですね」
岩橋院長「事務的にも非常に楽になったし、医療的にもこういうデータをすぐ一覧として見ることができる点で、それはやはりすばらしいことだと思います」
静岡市には「支援窓口」
静岡市では、マイナ保険証への全面移行決定を受け、去年7月から、マイナンバーカードに健康保険証を利用登録するためのサポートをする、窓口とコールセンターを設置。全面移行を来月に控えたこの日は、76人の方が、支援窓口を訪れました。
窓口担当者「はい、保険証の紐づけですか?はい。お名前をご記入ください。じゃあパソコンでやりますので、中に入っていただいて…こちらですね」
窓口担当者「暗証番号ですね、4桁。お名前、住所…お間違いないですか?」
登録支援依頼者「大丈夫です。」
窓口担当者「メールの登録は任意なので。登録されてもいいですし、後で登録でもいいし」
登録支援依頼者「今しちゃった方がいい?」
窓口担当者「なくてもいいです」
登録支援依頼者「じゃあ、しないです」
窓口担当者「任意なので」
窓口担当者「マイナンバーカードを健康保険証として
登録するでよろしいですか?」
登録支援依頼者「はい」
窓口担当者「じゃあ、同意して登録、ですね。」
窓口担当者「こちら更新、クリックしていだだくと…」
登録支援依頼者「これでいいですか?」
窓口担当者「そうですね、こちら、はい。登録済みになりましたので、これで、もうマイナ保険証になりました。」
30代会社員「マイナンバーカードを、作ってなかった。タイミングを失っちゃったのと、あと保険証が使えなくなるっていうので、使えるようにしたくてきました。全部データで他の病院に行っても、履歴が確認してもらえるんだったら、そっちの方が便利かなと思ったので、登録しようと思いました」
Q支援窓口を利用した理由
A.「ちょっと全然わからなくて、ちょうどそこでやっていただけるってことだったんで」
60代会社員:「マイナカードを新規におやじ(90代)の分を作って、ついでに保険証の登録という形で。12月から保険証の制度変更があるじゃないですか。あれで、ちゃんと作ってということで。作ってなかったので。制度が変わるというのは、負担になるんじゃないでしょうかね。やっぱ年寄りにはちょっと…」
静岡市DX推進課 吉永一課長:「高齢者ですとか、デジタル操作にちょっと不安がある方が多くいらっしゃっています。10月の実績ですと、静岡市内の3区役所合わせて3684件でした。9月までは3000件を下回っていたんですけれども、全面切り替えが近づくにつれて相談件数が増加しています」
静岡市では、この支援窓口とコールセンターを来年3月末まで設置し、対応します。こうした状況を鑑み、厚労省11月、窓口での混乱を防ぐため、期限切れの保険証を持参した場合でも、来年3月末までは、保険診療を受けられる暫定措置を周知しました。
医療機関が一番困るのは…
しかし、こうした対応は医療機関に義務付けられたものではありません。
岩はし内科医院 岩橋昌雄院長:「(来月2日以降)一番心配なのはマイナ保険証を持ってこなかったよと。資格確認書を持ってこなくて、昔の保険証だけ持ってくる方が一番困ります。マイナカードか資格確認書を必ず持ってくるということを是非、テレビでも話してほしい」
