雌牛ならではの甘みに心ほどける 「静岡そだち」を味わい尽くす至福の刻 焼津市「肉匠 篝」
「当店は静岡のブランド牛『静岡そだち』をメインに扱っています」と語るオーナー伊東善治さんの言葉通り、2021年にオープンした焼津市大村の「肉匠 篝(かがり)」は、上質な肉を心ゆくまで堪能できる一軒だ 。
看板メニューは、その名も「かがり特盛」 。タン2種、ハラミに加えて、「静岡そだち」のカルビ、ロース、中落カルビが並ぶ豪華な6種盛り合わせだ 。「静岡そだち」は雌牛にこだわって仕入れており、その身質は驚くほど柔らかく噛み締めるほどに上品な甘みが口いっぱいに広がる 。まずは自家製タレで肉の旨味をダイレクトに味わい、脂の乗った部位にはさっぱりとした柚子胡椒を添えるのがオーナーの推奨だ 。
五感を刺激するのは、15センチもの長さを誇る「壺漬け一本ハラミ」だろう 。壺の中でニンニクの効いたタレにしっかりと揉み込まれたハラミは、網の上で焼き上げれば食欲をそそる香りが立ち上る 。豪快な見た目とは裏腹に、驚くほど柔らかいその身は、白米との相性も抜群で、がっつりと肉を喰らいたい期待にしっかりと応えてくれる 。
さらに、常連客がその入荷を心待ちにしているのが、希少な「和牛のタン塩」だ 。不定期入荷ゆえに出会えたら幸運なこの一皿は、繊細な脂の乗りと独特の柔らかさが魅力 。軽くレモンを絞れば、肉の純粋な美味しさがより一層際立つ 。
ランチタイムには、限定の「肉まぶし」が人気を博している 。赤身肉の旨味を損なわないよう、低温調理でしっとりと仕上げた肉に、程よい甘さの専用ダレが絡む 。一口目はそのままで、二口目は薬味を添えて、三口目は出汁をかけてさらさらと。最後の一口まで自分好みの食べ方で、「静岡そだち」の奥深さを堪能できるのが嬉しい 。
宴の締めには、一品料理として支持の厚い「梅しそ冷麺」を 。あえて酸味を抑え、ほんのりと甘みを感じるスープは、最後の一滴まで飲み干せるほどの滋味深さだ 。梅としその清涼感が、焼肉の後の余韻を爽やかに整えてくれる 。
ランチからディナーまで。その一皿一皿には、肉のプロが選ぶ確かな品質と、客を思う温かなもてなしが込められている。
肉匠 篝
焼津市大村2丁目30-20
電話番号:054-639-7986
定休日:木曜日
営業時間:11:00~14:00(L.O.13:30)/ 17:30~22:30(L.O.22:00)
土・日 11:00~13:30(L.O.13:00)/ 17:00~22:30(L.O.22:00)
Pあり

