熱々の石鍋に、60年の技が息づく 静岡市「いつものところ」
静岡市葵区城北。のどかな場所に長く親しまれてきた洋食店「いつものところ」がある。オーナーシェフの松永輝明さんは御年83。60年以上の経歴を誇る生粋の職人だ。
まず味わいたいのは、この店の代名詞ともいえる石焼ハンバーグだ。熱した石鍋にごはんを敷き、焼き上げたハンバーグをのせる。仕上げにかけるのは、朝早くから仕込む自家製デミグラスソース。和牛の脂で炒めた玉ねぎ、牛スジ、香味野菜を重ね、赤ワインと生クリームでまとめたソースは、丸みがありながら奥行きが深い。やわらかな合いびき肉のハンバーグに絡み、石鍋の熱で最後までおいしさが続く。
同じデミグラスソースを使った黒毛和牛のビーフシチューも外せない。
使うのは、脂の甘みが際立つマエバラ。じっくり煮込まれた肉は、口に入れた瞬間にほろりとほどけ、濃厚なソースと一体になる。
黒毛和牛ヒレステーキも堪能しておきたい一皿だ。A5ランクのヒレ肉を香ばしく焼き、ワインを加えて蒸し焼きにすることで、しっとりとした火入れに。肉そのもののうま味を、真っすぐに味わえる一皿だ。
肉料理の合間に選ばれることが多いのが、ブラックタイガーのエビフライ。サクッと軽い衣の中から、ぷりっとした身の甘みが広がる。
松永さんの長年培ってきた技と感覚が、変わらぬ味を支えている。静かな城北で、肩肘張らずに楽しめる洋食店だ。
いつものところ
静岡市葵区城北50-4
電話番号:054-247-1617
定休日: 不定休
営業時間:11:00-14:00 ※夜営業は予約制
Pあり
