税込み総額表示で戸惑う消費者も 値上げの春に我が家の家計は…
スーパーは値札の貼り替え作業
中野結香アナウンサー:「4月1日から税込み価格の表示が義務化されることを受けて、こちらのスーパーでは値札のはりかえ作業が行われています」
きょうからスーパーなどで商品の価格表示を消費税込みの総額表示にすることが義務化されました。対象となるのは店頭の値札、棚札、広告などすべての表示媒体です。
焼津市のスーパーでも1万点をこえる商品の値札を、きのうまでに3カ月ほどかけて新たな値札に貼り替えました。
石原正人店長:「私どもはこだわり商品とか、おすすめ商品に関しては、手書きのPOPをご用意しておりますので、その点で少し時間がかかってしまいました。今回は手に取って頂いた(総額)金額がPOPにのっているので、会計を通った後でも思った通りの金額でお買い物が出来て安心かと思います」
消費者の反応は
国税庁は今回の義務化について、消費者が商品を購入する際に支払い金額である税込み価格が一目でわかるようにすることで、価格の比較が簡単にできるようにするためだとしています。
客A「ありがたい。私は計算するのがめんどくさいから、いちいちね」
客B:「パッと見て、計算しなくてもそのまま値段が出ているので、分かりやすくていいと思います」
わかりやすいという意見の一方で、こんな声も…。
客C:「印象が違うというか。実態としては変化していないんだけどね」
客D:「税込み価格で見ると高く感じることがあるので、それでちょっと財布の紐がかたくなることがあるかもしれないです」
税込み税抜きを両方表示する理由とは
こうした声に対応して、こちらのスーパーでは客に「高い」という印象を与えないため、あえて税込みと税抜き価格どちらも表示しています。
石原店長:「税込み価格だけですと、値上がりしたのかなとかそういったふうに思われるお客さまもいらっしゃるかと思ったので、変わらず税抜き価格も表示するようにさせて頂きました」
食用油大手3社が値上げ
さらにスーパーで今月から値上げされる商品も。
中野アナウンサー:「料理に欠かせない食用油は大手3社が値上げを決めていて、こちらのスーパーでも今の表示価格から順次値上げをしていくということです」
食用油の大手3社は、天候不順で原料となる大豆や菜種などの生育状況が悪く、価格が高騰していることから食用油の値上げを決めました。
新型コロナ流行による景気後退からの回復が見られる中国を中心に、大豆などの需要が爆発的に高まっていることも要因といいます。
大手3社のうち1社はすでに値上げをしており、2社はきょうの出荷分から1リットルあたり20円から30円ほど高くなります。原料の高騰が収まらないことから、3社は6月にさらに30円ほど値上げするとしています。
「値上げは残念…」
客E:「子どもがよく揚げ物を好きで食べるので、値上げは残念だなと」
客F:「結構(食用油は)使うときは使うので、やっぱ値上げは(苦笑)。なるべくなら据え置きでいいんですけど」
石原店長:「お客様にとっては負担になるので、少しでも安く提供できればと思いますので、品数の中に値上げ対象外の商品も入れていこうかと思います」
あの讃岐うどんチェーン店も
須藤誠人アナウンサー:「午後1時過ぎの静岡市呉服町にあります丸亀製麺です。きょうは、釜揚げうどんの日ということで、半額になっている商品もあり、多くのお客さんでにぎわっています。そんな丸亀製麺なんですが、なんときょうから一部商品が値上がりしているんです。」
讃岐うどんをお手頃価格で提供する、大手チェーン「丸亀製麺(まるがめせいめん)」。4月から一部商品を値上げします。創業以来の看板商品「釜揚げうどん(並)」の価格は据え置く一方で「ぶっかけうどん(並)」や「かけうどん(並)」などは20円アップされることに。
コロナ禍の外食産業をとりまく厳しい環境に加えて、人件費が高騰していることが要因ということです。
利用客の反応は…
利用客(20代 静岡市民):「安い店なのでちょっとの値上がりが響いてくるかな」
Qこの先も来ますか?
「来ますね。美味しいのと、値上げしてもまだ安いので来ます」
利用客(20代 静岡市民):「学生だと安い方が食べやすいから、あーちょっと高くなっちゃうんだなって思いました」