一度揚げてから煮込む。その手順に理由がある 静岡市「HUMBLE BURG」
油の中に落とされた瞬間、表面が一気に固まる。静岡市葵区人宿町の「HUMBLE BURG」で看板となる煮込みハンバーグは、この工程から始まる。焼くのではなく、まず揚げる。余計な流出を防ぎ、内部に旨味を閉じ込めるための一手だ。
使うのは国産の牛と豚の合いびき肉を半々。つなぎを加えた、ごくオーソドックスな配合だが、その“普通”を崩さずに仕上げることに軸を置く。揚げた後はオーブンでじっくり火を入れ、自家製のデミグラスソースと合わせる。わずかに酸味を含んだ濃厚なソースが肉に絡み、重さだけに寄らない味わいに整える。ナイフを入れた瞬間に肉汁がにじみ、ふっくらとした弾力が残る。
方向を変えるなら、サルサベルデのハンバーグ。グリーントマトと青唐辛子を使ったソースは、酸味と辛みが前に出る。そこにカッテージチーズとマヨネーズを重ねることで、刺激をやわらげながらコクを加える構成だ。濃厚な肉に対して、後味は軽く抜ける。
ランチで支持を集めるのが和風ハンバーグ。しょうゆベースの甘辛い味にショウガを効かせ、香りで食べさせる仕立てになっている。ひと口運ぶと、生姜の風味がすっと立ち、全体を引き締める。サラダや総菜、エビフライを添えたワンプレートで、食事としての満足感も高い。
奇抜さで引きつけるのではなく、手順と積み重ねで納得させる。気取らずに腹を満たしたいとき、この店のハンバーグはまっすぐ応えてくる。
HUMBLE BURG
静岡市葵区人宿町2-6-6
電話番号:054-397-9079
定休日:水曜日
営業時間:11:30-14:00 L.O.
17:00-20:00 L.O.
Pなし