トマトの軽さとクリームのコク、その間を行き来する 浜松市「ボンターブル」

 ベーコンをしっかり炒め、香りを立たせるところから始まる。浜松市中央区肴町の「Bon Table(ボンターブル)」は、フレンチをベースにしてきた堤浩二料理長が2025年12月に開いたカジュアルなイタリアン。火の入れ方やソースの組み立てに、その経験がにじむ。
 ランチの軸は選べるパスタ。中でもトマトクリームは、イタリア産トマトに香味野菜のソフリットを重ねた軽めのソースがベースだ。そこに生クリームを加えてコクを出し、最後にモッツァレラチーズを合わせる。持ち上げると糸を引くチーズが絡み、トマトの酸味とクリームのまろやかさが一体になる。

パスタのほかサラダやドリンクも付く※日/火/水/木限定)
パスタのほかサラダやドリンクも付く※日/火/水/木限定)

 方向を変えるならサーモンのクリームパスタ。サーモンは店で岩塩漬けにし、旨みを引き出してから使用する。ニンニクと炒めたタマネギとともに煮込み、仕上げにホウレンソウを加えることで、味だけでなく色合いにもコントラストが生まれる。塩気の効いたサーモンとクリームの相性が素直に伝わる一皿だ。

サーモンのクリーム・単品(1300円)
サーモンのクリーム・単品(1300円)

 新たに加わったイカスミパスタは、トマトソースを合わせることで印象が変わる。コクは残しつつ、重さや独特の風味を抑え、食べ進めやすく整えている。黒一色に寄せず、軽さを持たせる発想がここにもある。

イカスミパスタ・単品(1600円)
イカスミパスタ・単品(1600円)

 ピザでは「オルトラーナ」が個性を出す。ナポリ風の生地に、カポナータをのせる一枚。タマネギ、ナス、ズッキーニ、赤・黄パプリカをトマトや酢、砂糖で軽く煮込み、野菜の歯ごたえを残したまま仕上げている。焼き上げることでチーズのコクと野菜の甘みが重なり、食感の違いも楽しめる。

オルトラーナ・単品(1400円)
オルトラーナ・単品(1400円)

 どの皿にも共通するのは、素材の持ち味を崩さずに組み立てる姿勢だ。フレンチで培った技術を土台にしながら、イタリアンとしての軽やかさに落とし込む。気負わずにテーブルを囲み、料理を取り分けながら過ごす時間が、この店にはよく似合う。

トマトの軽さとクリームのコク、その間を行き来する 浜松市「ボンターブル」

Bon Table
浜松市中央区肴町313-14
電話番号:053-488-7845
定休日: 月曜日
営業時間:11:30-14:00 L.O.13:30※日・火・水・木
18:00-22:00 L.O.21:30
※金・土は-23:00 L.O.22:30
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