鮮度と火の入れ方で、ホルモンはここまで変わる 静岡市「山口商店」
片面をしっかり、もう片面は軽く。焼き方ひとつで印象が変わるのがホルモンだ。静岡市駿河区敷地に店を構える「静岡高松ほるもん焼 山口商店」は、その基本を丁寧に積み上げることで味をつくっている。店主の山口晋司さんは長年肉に携わり、2026年2月にこの店を立ち上げた。
看板は「山ちゃん盛り合わせ」。その日のおすすめを中心に組まれる一皿で、内容は注文状況によって変わる。中でも大腸の「しろ」は、焼く前は平たいが、火が入ることで縮み、ぷっくらとした形に変わる。塩ダレでさっぱりと仕上げ、噛めば脂の甘みがじわりと広がる。
みそダレで味わう部位も用意されている。県内のみそをブレンドしたタレは、焼き目の香ばしさと重なり、食欲を引き上げる。のどの奥の軟骨は特に歯ごたえがあり、噛むリズムそのものが楽しい。さらにハツは新鮮さを生かし、さっぱりとした味わいの中にコリっとした食感が残る。
赤身で存在感を見せるのが「和牛赤身カルビ」。ウデの希少部位トウガラシを使い、焼きすぎず軽く炙る程度に仕上げる。添えられたポン酢をつけると、肉の甘みがすっと引き立つ。やわらかさの中に、赤身らしい力強さがある。
締めに選ばれることが多いのがカレー。牛スジや加工時に出る肉を使い、三日かけて仕上げる。初日に煮込み、二日目に野菜を炒め、三日目にスパイスを加えることで、肉の甘みとスパイシーさが重なった中辛の味わいになる。
目立つ派手さよりも、素材の状態と焼きの加減に重心を置く。思い出したときにふらりと立ち寄り、いつも通りに焼いて食べる。その繰り返しがしっくりくる一軒だ。
静岡高松ほるもん焼 山口商店
静岡市駿河区敷地1-28-10
電話番号:070-4680-6311
定休日: 水曜日
営業時間:17:00-22:00 L.O.21:30
共同Pあり