7年住んだら家1軒タダ…空き家急増に悩む町のユニークな取り組み 静岡・川根本町
空き家対策と地域活性化を兼ねたユニークな取り組みが静岡県川根本町で進んでいます。熱い視線は全国から。
能地優アナウンサー:「まるで緑の絨毯(じゅうたん)のように茶畑が広がっています。いや?、もう新茶シーズンですね。さあ、きょうは川根本町に来ています。なんとこの川根本町で、物件選びに関するユニークな取り組みを行っているということでやって来ました」
家賃は月6万5000円、7年間住んだらマイホームに
その対象となる物件がこちら! 築37年、7DKの一軒家です。23日から「譲渡付き賃貸住宅」として、募集が始まりました。
譲渡付き賃貸住宅とは、一定期間、賃貸として家賃を払いながら住み、契約期間終了後に、土地や建物の所有権が入居者へ移る仕組み。川根本町の物件の場合、7年間賃貸として住めば、所有権が無償で入居者へ移ります。家賃は月6万5000円、7年間住んだ場合の支払額はおよそ550万円。“賃貸で暮らし、将来的にはマイホームが手に入る”という、新しいスタイルです。
四国から内覧に
募集開始前にも関わらず、22日、早速内覧に訪れた人が…。
内覧に訪れた池田さん
能地アナ:きょうはどちらからいらっしゃったんですか?
池田さん:「四国の香川県高松からです」
能地アナ:四国から!四国から静岡に?すごい行動力ですね!
今週月曜日(20日)にテレビを見て「譲渡付き賃貸住宅」の存在を知った、池田さん。その日の深夜に、自宅のある香川県高松市を車で出発。高速を使わずに静岡へ向かうこと24時間、21日深夜に到着すると、翌朝には川根本町役場で説明を受ける“超強行日程”です。
香川から川根本町へ家探し池田健一さん(59)
池田さん:「今、家探してるんですぐ見に行こう、家は見ないとわからない、もう行こう」
能地アナ:ちょうど家を探しているときに舞い込んできたニュースだったんですね。
池田さん:「金額的にとてもよかった」
写真撮影しながら、内覧を進めます。ここで何やら、池田さんが気になるものが…。
香川から川根本町へ家探し池田健一さん(59)
池田さん:「この辺りでは掘りごたつが普通という感じ? 自分、四国なので掘りごたつないんですよ」
案内役:そうなんですか?
池田さん:「全然きれいですね!普通の家に比べたら全然きれいです」
質問攻めが、止まりません。
池田さん:「騒音とかはどうなんでしょう?」
案内役:とても静かですね、静かなエリアですね。
池田さん:「家の周りが道にはなっちゃってるけど、そんなに車は通らない?」
案内役:そうですね。ほとんど車は通らないですね。
饒舌ぶりからも伝わる、この物件への高い関心。最後に2階のベランダから景色もじっくり確かめて、満足そうな表情を見せました。
香川から川根本町へ家探し池田健一さん(59)
能地アナ:どうでした、実際にご覧になって?
池田さん:「静かで広い。見ての通り、とてもきれい。仕事もそろそろ定年ということもありますし、やっぱり静かなところに住みたい、なのでこの静かなのがとってもいいです」
2年間で空き家が1.5倍近くに
そもそも、なぜ川根本町はこの取り組みを始めたのでしょうか?
川根本町経営戦略課 中村隼人さん
中村さん:「川根本町、今、空き家の軒数が600軒強ありまして、2年前の調査から200軒弱増えています。官民連携して空き家対策に取り組まなきゃいけないということで」
豊かな自然や観光資源に恵まれる川根本町ですが、少子高齢化が進む中、空き家の増加が大きな課題に…。
川根本町 中村さん:「移住される方は、いきなり売買の物件を購入するのはかなりハードルが高いので、町としては賃貸の住宅を増やしたくて。新しい取り組みの一つかなと、これを始めた」
狙いは、空き家の活用と移住促進の両立。香川から駆けつけた、池田さんも…。
香川から川根本町へ家探し池田健一さん(59)
池田さん:「いきなり買うわけではなくて、家賃6万円で試しに住むことができる。何も問題がなかったらずっと住めるので、そういうところが安心です」
能地アナ:譲渡付き賃貸住宅については、募集があすからなんですけど…
池田さん:「あしたから?」
能地アナ:そうなんですよ。
池田さん:「えっ、だって四国では月曜日のニュースで流れてたので。私はそれできょう来たわけであって。あすからだったんですか? 人に取られるんだったら決めちゃったほうがいいですかね…」