夫と交際男性との11年間の二重生活の果てに何があったのか? 被害者の母親巻き込み殺人事件に発展 55歳女に22日判決

 静岡県小山町で2025年9月、被害者の母親も巻き込んで、交際相手の男性を殺害したとして、殺人の罪に問われている女の判決が、22日午後言い渡されます。

 殺人の罪に問われている 神奈川県松田町の55歳の無職の女は2025年9月12日、交際していた静岡県小山町の当時56歳の男性の家で、男性の首をネクタイとタオルで絞めて殺害したとされています。

事件の舞台になった小山町の男性宅
事件の舞台になった小山町の男性宅

被告は11年前に結婚後も男性と交際 二重生活が始まる

 これまでの裁判によりますと、女は1993年ごろ、知人の紹介で男性と知り合い交際を始めます。ところが、2011年ごろに職場で知り合った夫とも交際を始め、2015年1月に、男性との交際を隠して夫と結婚。男性にも結婚したことを伝えず、週に1~4回ほど男性の家に行く生活を続けました。

男性が無職となり「引きこもり」のようになる

 ところが、男性が2018年ごろに仕事を辞めて無職となり、自宅に引きこもるようになると、女は食料や酒、たばこなど頼まれたものを買ったり、洗濯をしたり、男性の世話をするようになります。初めは感謝を示していた男性も、世話をするのが当然というような態度に変わってきます。

事件の年 仕事が多忙になりストレスが増す

 さらに2025年に女の仕事も忙しくなり、ストレスをためるようになりました。そして9月、女性は男性の母親に会った際、母親が「男性と同じ家にいるのがつらい」「働いている時の方が気晴らしになる」などと愚痴を聞かされました。

首を絞めても男性は死なず、男性の母親に「協力」求める

 その1週間後、ネクタイを用意して男性の家に行き、後ろから男性の首を絞めたものの、男性は死亡せずうめき声をあげていました。そこで女性は殺害を手伝ってもらおうと、男性の母親を呼びました。母親は救急車を呼ぶと提案したものの、女が「中途半端に締めたから逆に苦しい」と言い、男性の首をネクタイで絞めると、母親はタオルを巻いて2人で両端を引っ張り、男性を殺害しました。

夫に犯行を告白も警察ではウソの供述

 犯行の翌日、女の様子がおかしいことに気付いた夫が問い質したところ、女が犯行を告白、夫に連れられて警察署に出頭しました。しかし、「男性から『殺してくれ』と言われたため殺した」と虚偽の供述をしていたと言います。

「母親まで巻き込み強い非難」…求刑は拘禁刑15年

 静岡地検沼津支部は女に対して、「ネクタイを準備するなど計画性があり、ぐったりとしていた男性の首を再度絞めており、強い殺意に基づく犯行」「被害者の母親まで犯行に巻き込んでいて、強い非難にあたる」などとして拘禁刑15年を求刑しました。

 弁護側は女は男性から暴力や脅迫を受けていたとして、拘禁刑6年が適当だと主張しました。判決は22日午後です。

初公判の法廷
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