袴田ひで子さん93歳 パリへ行く(5)市内観光「パリに住んでもいい!」クロージングセレモニーでは…【袴田事件】
袴田ひで子さん(93)のフランス滞在は、7月2日(木)で4日目。死刑廃止を訴えるNGO団体主催イベントのクローングセレモニーを残すのみとなった。午前中は市内観光に繰り出した。
まずは、パリの顔、エッフェル塔へ。高さは東京タワーに及ばないが、周囲に高層ビルが全くないため、一段と高くそびえているように見える。「パリは広々としていて、緑があっていいね」とひで子さん。続いて、ノートルダム大聖堂へ。「『ノートルダムとせむし男』という映画を思い出す。素敵な恋愛映画ですよ。見たときは私の青春時代だった」とひで子さんは話す。青春時代に映画を見るとは、弟の袴田巖さん(90)が、えん罪事件に巻き込まれる前のことだろうから、60年以上たっていることになる。それだけの時空を超えて初めて訪れたはずなのに、「なんだか懐かしい感じがする」と感慨深げだった。
そして、ルーブル美術館前の広場で、昼ご飯におにぎりをほおばった。ひで子さんは、「パリはいいね。住みたいぐらい」と話す。「巖はハワイに行きたいって言っているけどね」と笑った。
午後は、パリ訪問最後のイベント、死刑廃止を訴えるNGO団体主催イベントのクロージングセレモニーに出席。フランス国民議会(下院)のアエル・ブロン=ピヴェ議長に「あなたは皆を引っ張っていくリーダーです」と声を掛けられるなど、多くの人と触れ合った。
3日間のイベントを終えたひで子さんは、「すごい大会だった。みんなが何を言っているか全く分からなかったけど、言いたいことは言った」と振り返った。あす7月3日(金)は、シャルル・ドゴール空港から、巖さんが待つ日本へ向けて帰路につく。
(峰島孝斉)