静岡大学発のベンチャー企業が県産の素材を使ったクラフトジンを開発 研究を重ねてたどり着いた味と香り こだわりの製造方法とは…

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 静岡大学発のベンチャー企業が県産の素材を使ったクラフトジンを開発しました。研究を重ねてたどり着いた味と香り。こだわりの製造方法とは…。

 世界中の蒸留酒が集まる品評会で今年、金賞を受賞した「アオイ ジン クラフト テクノロジー」の「山椒のジン」。

●アオイ ジン クラフト テクノロジー 蒸留技師 岩井友美さん:
「清水の山椒がこのジンにつながっているので、そこが評価されたのがうれしい」

●アオイ ジン クラフト テクノロジー 一家崇志取締役:
「作り手側としてはプライドもある。認められたという安心感はある」

●能地優アナウンサー:
「こちらが金賞を獲った山椒ジンです。それではいただきます。(飲む)山椒の香りがピリッと来ますね。ただでも後味はとってもさわやかです。香り高くておいしいです」

 このクラフトジンを生み出したのは、静岡大学発のベンチャー企業。研究や開発を行っているという実験室を訪ねると・・・

●一家崇志取締役:
「蒸留に使う植物の原料があるが、その原料中に味や香りの成分がどれだけ入っているのか機械を使って分析している」

●一家崇志取締役:
「これは実際に植物中に含まれる香気成分。縦軸で香りの強さを表している」

 酒の印象を左右する「香り」。人の感覚に頼らず、機械を通して香りの強さや種類を“見える化”することで素材の香りや個性が最も引き立つ条件を追求することができると言います。

 この技術を生かし目指すのは、“オール静岡”のクラフトジンです。

●一家崇志取締役:
「定義的には高濃度のアルコールとジュニパーベリー(ネズの実)が入っていればジン。そこに植物の素材を何十種類も混ぜて、オリジナルのものを作っている。(静岡は)素材がとても優秀で、たくさんあるのにアピールしきれていない。でもジンで扱うとエッセンスのひとつとして、物語として語れるようなものができる。それはジンでないと作れない」

 ワサビや山椒、みかんなど地元の素材のほか、現在はジンに欠かせない原料・ジュニパーベリーの栽培も県内で始まっています。

 こうした研究の成果が形になる場所。それが、徳川慶喜公が過ごした歴史ある場所・浮月楼にあります。

●岩井友美さん×能地アナ
能地アナ:「(入る)かっこいい。これは何?」
岩井さん:「こちらが圧力を下げて蒸留ができるエバポレーターという機械」
能地アナ:「浮月楼にこんな場所あるんですね」

 素材の魅力を最大限に生かすため大学での研究を重ね、たどり着いたのが「減圧蒸留」という製造方法。通常の蒸留と違い、液体の入った容器の気圧を下げ、沸点を低くしてアルコール分を濃縮する蒸留方法で、
熱によって風味が飛ぶ原料でも香りや味を抽出できるのが特徴です。

●岩井友美さん:
「こちらが茎ワサビ。冷凍凍結乾燥させたものをアルコールに漬け込んで抽出したもの」

 使われるのは、ワサビ発祥の地と言われる静岡市の有東木(うとうぎ)地区で作られたワサビ。まずは液体と、茎ワサビを分け、液体の入った容器を装置にセットします。

●岩井友美さん×能地アナ
岩井さん:「圧力を下げていく」
能地アナ:「今90ヘクトパスカルに設定されてますけども、真空度が急激に下がっている」
能地アナ:「かなり泡立っている」
岩井さん:「アルコールが沸騰している。これで今が30度。沸騰したアルコールが揮発して、気化されたものが冷やされている。液体が出始めた」
能地アナ:「今一滴ずつ落ちていっている」

 この一滴ずつ抽出されるのが、アルコール度数80度超えの蒸留酒。ここから水などで度数を調整して、ジンが完成します。

 一日にできるジンはわずか6リットルほど。手間暇かけて作られた、とても貴重なお酒です。

●岩井友美さん×能地アナ
岩井さん:「お待たせしました。ワサビのジン、ロックです」
能地アナ:「ロック?」
岩井さん:「個人的に一番オススメの飲み方」
能地アナ:「乾杯」
岩井さん:「乾杯」
能地アナ:「(飲む)おー!ワサビの香りが強い」
能地アナ:
「ワサビを食べて感じるツンとしたような辛さではなくて後味がすっきりしている。良い香りが広がる」

 静岡の農産物を使った、香り豊かなクラフトジン。浮月楼のバーやビアガーデンで飲めるほか、オンラインストアで購入することもできます。

●アオイ ジン クラフト テクノロジー蒸留技師 岩井友美さん:
「静岡の魅力が詰め込まれたジン。将来的には世界に発信できるジンを作りたい」

静岡大学発のベンチャー企業が県産の素材を使ったクラフトジンを開発 研究を重ねてたどり着いた味と香り こだわりの製造方法とは…