国内唯一の歴史的資料 奈良時代の正倉の土台部分(基壇)の「土層転写」公開 当時の技術や震災跡も鮮明に 静岡市・県埋蔵文化センター
静岡県埋蔵文化センターで奈良時代の正倉の土台部分を高く盛った「基壇」について、地層部分を転写する「土層転写」をした国内唯一の歴史的な資料が公開されます。
基壇とは、周囲よりも高い場所に正倉などの権威を示すための施設を建てるときに用いられた建築技法です。正倉の基壇部分が静岡市清水区の尾羽廃寺跡という遺構で見つかり、土層の表面を樹脂で固め布などで裏打ちし剥がし取る「土層転写」という技法を使い保存されました。正倉の基壇部分が土層転写された資料は国内唯一の貴重なもので、県埋蔵文化センターでは今回、高さおよそ50センチ、幅およそ11メートルの部分が展示されます。
担当者によりますと、土層転写することで地盤を固めるために様々な土を重ね押し固めた飛鳥時代の最先端の土木技術「版築」の跡や、大規模な震災によって地表部分が沈下したあとが観察できるということです。
このほかにも正倉に保存されていた米が焼けて炭化した「炭化米」や当時の役所で文書を用いた行政が行われていたことを示す「木簡」なども出土していて、地域の拠点となる施設があったことを裏付る資料も展示されています。
企画展は8月15日~9月19日まで開催されます。