辞任発表から一夜…中部電力社長が県内謝罪行脚 浜岡原発再稼働は『諦めない』
中部電力 林欣吾社長(御前崎市役所 午前8時すぎ)
「心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(県庁)
「心からお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(牧之原市役所)
「申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(菊川市役所)
「申し訳ございませんでした」
中部電力 林欣吾社長(掛川市役所)
「申し訳ございませんでした」
辞任発表から一夜、中部電力の社長が県内で謝罪行脚です。15日朝、御前崎市役所を訪れた、中部電力の林欣吾社長。
中部電力 林欣吾社長:「基準地震動策定にかかる不適切事案に続き、度重なる不適切事案の発生により、御前崎市の皆さまには多大なるご心配とご迷惑をおかけしております。心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした」
林社長は御前崎市の下村市長に対して、自身と勝野会長の辞任や、浜岡原発3・4号機の再稼働申請を取り下げることなどを報告しました。
中部電力 林欣吾社長:「不適切行為を確信や信念を持って実行するという状況が認められ、いわゆる独自の正当化理論が存在していたこと。閉鎖的な組織風土など、様々な観点から非常に厳しい意見をいただきました」
浜岡地域事務所を発電所の外に移転するほか、周辺自治体にも新たに事務所を設置し、地元との対話を強化すると説明しました。
中部電力 林欣吾社長:「浜岡原子力発電所の必要性、重要性は何ら変わるものではありません。決して諦めることなく、再申請に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております」
御前崎市 下村勝市長「自らの判断を疑って立ち止まって検証できる組織に生まれ変わっていけるのか。立地市の方でもしっかり厳しい目で見ていきたいと思います」
不正の背景に幹部からのプレッシャー
原発の耐震性に関わるデータを改ざんしていた問題の責任を取って、14日、会長と社長の辞任を発表した中部電力。浜岡原発をめぐる重大な問題が明らかになったのは、今年1月のこと。浜岡原発の3号機と4号機の再稼働に向けた審査で、想定される最大の揺れに関するデータを意図的に小さく見せていました。
御前崎市 下村勝市長:「集団的に正しいことをしている認識を持って不正を行っていたことは、非常に問題が深いと思いますし、極めて重い問題であると思います」
不正の背景として指摘されているのが、「再稼働の審査を早く進めなければならない」という、幹部からの「プレッシャー」です。
勝野社長(当時):「当社の努力が足りないだけである」
報告書では、経営陣の発言そのものが不当だったとは認めていませんが…。
中部電力 林欣吾社長:「経営層が実情を理解しないまま原子力土建部を叱責したことが圧力として作用し、結果としてそれが不適切行為の要因の一つになったことも指摘されており、経営陣として深く反省しております」
不適切事案が相次ぐ中、3・4号機の再稼働申請も取り下げることに。およそ10年にわたって続いてきた審査は、異例の「振り出し」に戻ります。
御前崎市 下村勝市長
Q.元々見通せなかった再稼働が、さらに遠のく形になった。今後の市政運営の方向性は?
A.「すぐに再稼働することはルートがなくなったので、今やるべきことは持続可能なまちづくりを、現状のまま継続したとしてどう作っていくかに集中する、そういう立ち位置になったと認識しています」
市民は
遠のく再稼働に、地元・御前崎市民は…。
「インチキはインチキだもんね。責任はとってもらわなきゃしょうがないけど、再稼働してもらわなきゃ困るわけでしょ。地元も、国だって。電気が欲しいわけだから」
「ちゃんと信頼回復してくれるように。これから行動に移してほしいと思います」
再稼働の旗印は下ろさない「再申請のスタートにつけるよう」
御前崎市を訪れたあとは、県庁で鈴木知事と面会。謝罪した上で、「組織改革を通じて信頼回復に努めたい」と話しました。
再稼働の旗印は下ろさないとする、中部電力。
中部電力 林欣吾社長:「皆さまの信頼が失墜しておりますので、0というよりもマイナスからのスタートだと。再稼働というよりも再申請のスタートにつけるように、これから会社を抜本的に変えて、信頼を取り戻すという状況に持っていくことが必要かと思っております」