厚切りマグロに箸が伸びる 由比駅裏の海鮮食堂 静岡市「ごはん屋さくら」
厚く切ったメバチマグロの赤身に、本マグロの中トロ。シラス、生の桜えび、ホタテまで加わり、一つの定食で海の味をたっぷり楽しめる。静岡市、東海道線の由比駅裏にある「ごはん屋さくら」は、創業21年の海鮮食堂。由比漁港を中心に魚介を仕入れ、電車で訪れる1人客も多い。
常連客から評判の「まぐろ刺身定食」は、切り身の厚さにも心が躍る。メバチマグロの赤身はさっぱりとしていながら、身の旨みは濃い。本マグロの中トロにはきめ細かな脂がのり、なめらかな口当たりが続く。一度食べて間を置かずに再訪する近隣客もいるという。定食のご飯はおかわり無料。刺身を惜しまず頬張り、白いご飯をもう一杯と頼みたくなる。
丼の定番は「静岡てんこ盛り丼」。店主の伊藤忠雅さんの妻・由紀子さんが夢で見たという、少し不思議な誕生秘話を持つ。具材の並びまで夢に現れ、その姿を実際のメニューにした。使うのは静岡県で水揚げされた魚介で、ご飯も県内産。生の桜えびはプチプチした歯触りがあり、釜揚げにすると旨みが濃くなる。塩気のある釜揚げシラスと漬けマグロも盛られ、名前どおり静岡の海を一杯に集めた丼だ。
女性の1人客から支持されているのが、ミニ丼とハーフサイズの桜えびのかき揚げ。ミニ丼は三色丼を選ぶ人が多く、近頃はかき揚げを追加する客が増えているという。かき揚げには野菜を入れず、粉と桜えびだけを使用。キャノーラ油で軽く揚げるため、サクサクした衣の内側から桜えびの香ばしさが現れる。女性客にはハート形で出すサービスも楽しい。
新メニューの「本日の小鉢定食」は、少量ずつ多彩なおかずを楽しみたい人に向く。取材時にはアジフライ、マグロのぶつ、切り干し大根、ホウレンソウのごま和え、サラダを盛り合わせ、桜えび入りのお吸い物を添えた。マグロの端の部分も、上質な身であることに変わりはない。煮物や和え物までそろい、ご飯の上へ何をのせるか迷う時間も食事の楽しみになる。
店が21年間ぶれずに続けてきたのは、「自分がお客さんになる」という考え方。自分なら何を食べたいか、どれだけ盛られていたらうれしいか。その実感を定食や丼へ映してきた。由比駅で降りたら駅の裏へ。腹を空かせて訪れたい店が、国道1号沿いで待っている。
ごはん屋さくら
住所:静岡市清水区由比今宿1027-8 国道1号上り
電話番号:054-376-0101
定休日:火曜日 / ※サクラエビ漁がない時季には水曜日も休む可能性あり
営業時間:11:00-16:00 (L.O.15:30) / 土日祝 (10:30-18:00 L.O.17:30)
Pあり