来日23年ウクライナ出身の歌姫「日本はもう一つの故郷」 ふるさとへの思い込めた歌を披露
2月24日に1年を迎えたロシアによるウクライナ侵攻です。先週、静岡県袋井市で行われたチャリティーコンサートにウクライナ出身の歌手が出演し、ふるさとへの思いを込めた歌と演奏を披露しました。
日本を拠点に20年にわたる音楽活動
ウクライナの民族楽器バンドゥーラを手に歌うのは、ウクライナ出身の歌手ナターシャ・グジーさんです。ナターシャさんは1980年にウクライナで生まれ、チェルノブイリ原発事故でキーウに避難した頃から、バンドゥーラの演奏を始めました。その後、所属する楽団の来日公演などがきっかけで、日本と縁ができ、現在は日本を拠点におよそ20年にわたって音楽活動を続けています。
先週、袋井市で開かれたコンサートには300人近くが訪れ、会場は満員となりました。
ナターシャさん:「私は日本に来て23年経ちました。いつのまにか、こんなに時間が経っていました。そして今、私は日本が大好きです。もう一つの自分の故郷と思っています」
「かわいそうだからではなく、好きだから応援する気持ちになって」
演奏はウクライナの歌だけでなく、日本で長く歌い継がれる曲も。ウクライナで過ごした母との思い出に重ねて歌いました。
コスモス
「こんな小春日和の穏やかな日は、あなたの優しさが浸みてくる」
観客の女性:「素晴らしかった。澄んだきれいな声で」
男性:「日本人の心をしっかりとつかむんじゃないでしょうか。ウクライナの現況を、きょうのコンサートで伝えてくださったんだと思いました」
男性:「非常に心に響きました。特に戦争というキーワードが最近あるんですけど、すごく考えさせられる歌でした」
ナターシャさん:「ウクライナをかわいそうだからとかという気持ちではなく、
(演奏を通じて)好きだから応援する。そういった気持ちに一人でも多くの人になってもらいたいなと思います」
ふるさと
「こころざしをはたして、いつの日にか帰らん」
「山はあおき故郷 水は清き故郷」
観客「ブラボー」