卵が語る特別な‟ストーリー” 三島市「たまご専門店 TAMAGOYA」

卵の料理にどれだけの表情があるだろうか。答えをくれるのが、三島市安久の伊豆・村の駅敷地内に構える「たまご専門店 TAMAGOYA」だ。木の温もりに満ちた店内。ガラス越しに届く光が、黄身のように優しい。この店が扱うのは、「日の出たまご」。三島ブランドにも認定されたこの卵は、平飼いで育てられた鶏が生むもの。ストレスなく育った鶏の卵は、澄んだコクと濃密なうま味を秘めている。看板は親子丼。ただの親子丼ではない。肉に選ばれたのは「天城軍鶏(しゃも)」。旨みが濃く、噛むほどに力強い。モモ肉のジューシーさとムネ肉のしなやかさ、その両方をあえて盛り込む。さらに、シャモの皮を甘辛いタレに漬け、炭火で香ばしく焼く。丼を覆う半熟卵は、3つの卵を惜しげもなく使い、米は函南産。仕上げまでどこにも抜かりがない。

天城軍鶏の親子丼(1700円)
天城軍鶏の親子丼(1700円)

卵が引き立てるのはご飯だけではない。「チーズオムライス」は、鉄板で保温されたチキンライスにふわとろの卵をかけ、複数ブレンドのチーズを混ぜ込む。上にぽんとのるのは、鮮やかなだいだい色の卵黄。チーズの塩気と黄身のコクが、トマトの酸味とともに舌の上でとけあい、まるで一品の小宇宙。

鉄板あつあつチーズオムライス(1600円)
鉄板あつあつチーズオムライス(1600円)

甘味にも、もちろん手を抜かない。店で圧倒的な人気を誇るのが「ブリュレパンケーキ」だ。日の出たまごでつくったカスタードクリームをパンケーキにまとわせ、客の目の前で香ばしくバーナーで焼き上げる。甘さと香ばしさ、ふわふわの食感。その幸福感は、まるで“食べる羽毛布団”と言ったら言い過ぎだろうか。

日の出カスタードのブリュレパンケーキ(1580円)
日の出カスタードのブリュレパンケーキ(1580円)

もう一つ、SNSを騒がせているのが目玉焼きに見立てたパンケーキ。白身のようなミルクソースの上に、卵黄風のゼリーがのる。ユーモアのあるビジュアルと、ミルキーな甘さ。見た目で惹かれ、味で納得する、遊び心と技術の融合である。

メダマヤーキ(1550円)※数量限定
メダマヤーキ(1550円)※数量限定

卵はただの素材ではなく、主役であり、物語だ。TAMAGOYAはそんな卵のストーリーを、美味しさで語る場所なのだ。

卵が語る特別な‟ストーリー” 三島市「たまご専門店 TAMAGOYA」

たまご専門店 TAMAGOYA
三島市安久322‐1伊豆・村の駅内
TEL 0120‐54‐0831(伊豆・村の駅代表)
営 9:30~16:00(L.O.15:30)※カフェ利用
休 なし
Pあり