コンセプトは焼津にいながら異国情緒 野菜たっぷりカフェごはん 「カルマカフェ」
焼津市役所のすぐそば、本町の一角に佇む「カルマカフェ」。2014年のオープン以来、異国情緒あふれる空間と野菜中心のヘルシーメニューで、幅広い世代から支持を集めてきた。床板の張り替えから壁の塗装まで、すべて家族で手を動かして完成させた店内は、温かみがありながらも、どこか旅先のカフェを思わせる。まず味わいたいのは、店の代名詞とも言える「焼き野菜たっぷりカレー」。レンコン、オクラ、ナス、ズッキーニ、シシトウにブロッコリー、キノコ類まで、常時10種前後の野菜が大皿いっぱいに盛られる。屋上の家庭菜園で収穫した野菜も加わり、彩りの鮮やかさもひとしおだ。インドで仕入れたスパイスを効かせ、香ばしい焼き野菜の風味とコクのあるルゥが一体となる。玄米か雑穀米、あるいはそのハーフ&ハーフと合わせれば、噛みしめるほどに満足感が広がる。

次に評判なのが、肉を一切使わない「麻婆豆腐」。シイタケとカシューナッツを弱火でじっくり炒めることで、驚くほど濃厚なうまみを引き出している。豆腐に絡むとまるで肉のような食感があり、ヘルシーなのにしっかり食べ応えがあるのが嬉しい。辛さは自在に調整できるが、リピーターの中には“激辛仕立て”を求めるツワモノもいるのだとか。

カフェらしい軽やかな一皿を求めるなら、「ホウレンソウとシメジのキッシュ」がいい。バターで炒めた具材のコクをしっとり生地が受け止め、優しい味わいに仕上がる。セットにはソイミートの炒め物やミニライスが添えられ、カフェごはんとしての満足度も十分だ。

食後にはぜひ、サイフォンで淹れるコーヒーを。店主の父が焙煎から手がけた豆を使い、ふくらむ泡を眺めながら待つ時間も心地よい。口に含めば、角のないまろやかさと香りが広がり、穏やかな余韻を残す。甘いもの好きなら、しっとり食感とカラメルの香ばしさが際立つフランス菓子「カヌレ」もおすすめ。


異国と地元が交わる空間で、スパイスと野菜が主役を張る料理を味わい、食後には丁寧に淹れた一杯でくつろぐ。カルマカフェは、日常の中にふと旅の記憶を呼び起こすような、そんな場所だ。

カルマカフェ
焼津市本町2-16-45
電話番号:054-631-5103
定休日: 火曜日
営業時間:月 7:00-17:00/水~土 10:30-17:00/日 9:00-17:00
Pあり