「炭火焼肉10」の意地 丼の上が肉の美術館と化す瞬間 静岡市「ランボルビーフ」
その豪快なビジュアルに、誰もがまず二度見するだろう。夜は上質な肉を焼かせる「炭火焼肉10」が、昼間にだけ突如として開く麺処「LAMBOR BEEF(ランボルビーフ)」。母体が焼肉店であればこそ実現可能な原価度外視の肉使いと、専門店としてのこだわりが融合した一杯は、ラーメンの常識を軽々と超えてくる。 その強みの源は、スープ作りにある。一般のラーメン店が豚肉を使うのに対し、こちらは魚介ベースに近江牛の牛脂を加え、深いコクと甘みを抽出しているのだ。
まず味わいたいのは、丼一面をピンク色の花びらで覆い尽くした「ローストビーフラーメン」だ。使用するのは牛のウチモモ肉。焼肉店が独自ルートで仕入れた上質な肉を低温調理で丁寧に仕上げ、薄くスライスして豪奢に盛り付ける。見た目のインパクトに反し、魚介ベースのスープがあっさりとしているため、分厚い肉の旨味を最後まで楽しむことができる。
さらに、美しさの極致が「上タンラーメン」だ。低温調理された上タンは、その食感を失うことなく、まるで大輪の花のように盛り付けられる。薬味として添えられたネギとレモンを合わせたペースト「うまネギ」と共にタンを頬張れば、ラーメンを食べているのに「上タン塩」を味わっているかのような錯覚に陥る。
肉好きの心をわし掴みにするのが、夜のメニューでも人気の「ハラミ」を贅沢に使った「炎帝」。なんと焼肉約2人前(180g〜200g)もの肉塊を、あえて味付けせずに濃厚な豚骨醤油(家系風)スープと合わせるという直球勝負だ。肉の旨味と、牛脂の甘み、豚骨のコクが一体となり、体の中から湧き上がるようなエネルギーを感じさせる。
極め付きは、夕日に染まる富士山を彷彿とさせる「漢の肉拉麺 赤富士」の全マシマシVer。ニンニクの効いたスープに、太麺、モヤシ2山、そしてローストビーフが頂上に巻かれる。あまりのボリュームゆえ、まずは「取りどんぶり」に具材を避難させることが推奨される。
焼肉のプロが本気で挑んだ肉ラーメン。静岡市葵区七間町に、肉の常識を変える一杯がある。
炭火焼肉10×麺処LAMBOR BEEF
静岡市葵区七間町12-2 東宝会館ビル2階
電話番号:054-251-8239
定休日:月・火のランチ/不定休
営業時間:11:30-14:00 L.O.13:40/17:00-23:00 L.O.22:00※ディナーは焼肉のみ
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