〝今日の畑〟を皿に盛る。未来へ種まく野菜ランチ 富士宮市「Seed Cafe」

 届いた野菜を見てから、その日の献立を考える。見慣れたものも、まだなじみの薄いものも、畑から運ばれた状態に合わせて調理する。富士宮市淀師の「Seed Cafe」が仕入れるのは、自然の力を生かして育てられた富士宮近郊の野菜。店名のSeedは「種」を意味し、「未来への希望の種をまこう」という思いが込められている。壁を飾る、さまざまな植物の種を使ったモチーフも、店の考えを静かに伝えている。
 色とりどりのプレートランチ「畑のおかず」には、8~10種類ほどの総菜がのる。内容は固定せず、当日そろった野菜を見ながらスタッフで相談する。この日はビーツのきんぴらが登場。ビーツは独特の風味から敬遠されることもあるが、富士宮近郊で栽培する農家が多いため、親しみやすいきんぴらへ仕立てた。しょうゆ、砂糖、みりんで味を含ませると、ほんのりした甘みが生まれ、客からも好評だという。

野菜が盛りだくさんのランチプレート
野菜が盛りだくさんのランチプレート

 四角豆、ナス、ピーマン、カボチャ、シシトウ、オクラは素揚げにし、自家製ポン酢へ漬ける。さらに生のミニトマトも加え、上にはシソ。揚げた野菜へポン酢が染みる一方、トマトのみずみずしさは残る。このほか、マッシュルームを丸ごと揚げたフライや、野菜をたっぷり入れたオムレツなどもプレートを彩る。

揚げ野菜の自家製ポン酢漬け
揚げ野菜の自家製ポン酢漬け

 植物性のおかずでそろえる日は、車麩のフライと大豆ミートのハンバーグが主菜になる。大豆ミートは一度油で揚げてコクを出し、タマネギと炒める。卵は使わず、作り方は一般的なハンバーグに近づけた。車麩はだしを十分に含ませて戻し、衣を付けてカラッと揚げる。かじれば内側に蓄えただしが出て、肉を使わないプレートにも確かな満足を与える。

主菜は肉を食べているかのような満足感だ
主菜は肉を食べているかのような満足感だ

 肉料理を選ぶなら、朝霧高原放牧豚のしょうゆ麹焼き。しょうゆ麹に漬けたバラ肉を香ばしく焼き、もち麦入りのごはんと合わせる。味は少し濃いめで、豚肉本来の旨みも楽しめるという。旬野菜を中心に据えながら、富士宮の豚肉やマスも扱うのがSeed Cafeの幅である。

やっぱり肉がほしいならこちらがオススメ
やっぱり肉がほしいならこちらがオススメ

 「腸活カレー」には、食物繊維を多く含む野菜を大きめに入れる。サフランライスへスパイスの効いたカレーを添え、オーブンで焼いた季節の野菜をたっぷりトッピング。副菜も付き、量もしっかりある。カレーの中に煮込むだけでなく、焼き野菜として上に並べることで、種類ごとの味を確かめられる。

とにかく野菜がたっぷりのカレー
とにかく野菜がたっぷりのカレー

 店内では旬の野菜も販売している。プレートで初めて味わった野菜を、今度は自宅へ持ち帰れるのも面白い。知らなかった食材が、きんぴらや揚げ浸しを通して身近になる。その小さな出会いこそ、Seed Cafeが未来へまこうとしている種なのかもしれない。

〝今日の畑〟を皿に盛る。未来へ種まく野菜ランチ 富士宮市「Seed Cafe」

Seed Cafe
住所:富士宮市淀師1121-7
電話番号:0544-66-6666
定休日:日曜日
営業時間:ランチ11:00-14:00 L.O. / カフェ11:00-16:30 L.O.16:00
Pあり