緊急事態宣言延長　静岡県内の対応は

川勝知事：「順当なところではないか。前回、緊急事態宣言の要請をしたのと同じ、「こういう今状況にあるということで緊急事態宣言をやむを得ない事態になっている」と。それに基づいて政府の方で判断したと」

宣言延長の判断は、妥当であるとの見解を示した川勝知事。
あす１０日、県の対策本部会議を開催したうえで、臨時の知事会見で、静岡県内での今後の対応方針について説明する予定です。

川勝知事：「今しばらく、これ以上ひどくなると、文字通り医療崩壊に静岡県もなりかねないということで、ここは本当に我慢のしどころ。あまり甘い考えをお持ちにならないようにお願い申し上げたい」

静岡県への緊急事態宣言延長の方針が伝えられた昨夜。静岡市中心部の繁華街は人通りがまばらで、多くの飲食店が休業していました。宣言延長の方針に街の人たちは。

会社員５０代：「いま誰がなってもおかしくない状況。やはり、静岡も爆発的に増えている。私もワクチンを打ったばかりだが、２回目打って、気が緩まないように、ちょうどいい戒めかなと思う」

大学生：「妥当だと思うが、（延長）するならするで、日本全体でしっかり意識を持たないとダメなのかなとは思う。大学生の中でもいろんな考え方の人がいるので、そういう考え自体をしっかり示していかないと、みんなも（宣言が）出ているだけという状況で終わってしまう」

専門学校生１０代：「延長されても、出歩く人はいる。だから、どうなるのかな。ちょっとは減るかもしれないけど、また終わったら増えそうだなと」

１２日に期限を迎える予定だった宣言が２週間余り延長されることになり、大きな影響を受けるのが飲食店です。

カレーうどん専門店　PyonKichi静岡店　高山祐介店長：「第一にお客さんの安全安心と、働いているスタッフの安全安心も考えながら営業したいので、緊急事態宣言が延びるのはいいことだと思う」

こちらのカレーうどん専門店では、酒類の提供を停止し、午後８時までの時短営業を行っています。先月の売り上げはコロナ禍以前と比べて７割ほど落ち込んだといいます。

高山祐介店長：「ちょうど、１か月くらいですかね、まん延防止措置からだと。なので、何も宣言ないまま、協力金ないまま、自粛してください、家にいてくださいという感じでやっていた時の方が苦しかったですね、経営が。最終的にはコロナ前には戻りたいが、それまでまだまだ時間がかかると思うので、なんとか、感染者が減ることを第一に考えてほしい」

宣言延長に伴い、飲食店での酒類の提供禁止も継続されることになりました。

とみた屋　黒田淳さん：「予想通りかなという感じ。もともと飲食店のみなさんと話していても、たぶん延びるだろうねと、減らないからじゃないですか（感染者の）人数が。特に静岡市は県内では一番出ているので、たぶんこの感じじゃ減らない、終わらないだろうねと。しょうがないって感じです」

地酒の品ぞろえが自慢の静岡市葵区の「とみた屋」。５０店舗以上の飲食店に酒を販売し、売り上げの３割以上を占めています。しかし・・・

Ｑ緊急事態宣言の間　飲食店からの注文は？

とみた屋　黒田淳さん「・・・ほぼないです。だから電話が全く鳴らない。７割以上は休んでいるので。業務専門の店に比べればうちは（影響が）少ないと思うがそれでもやはり厳しい」

先月２０日に始まった緊急事態宣言の影響で、飲食店からの注文は激減。先月の売り上げは、大きく落ち込んだといいます。売り上げが減った分を埋め合わせるため、期待するのが「家飲み」需要です。

とみた屋　黒田淳さん：「去年は今回よりも飲食店は休んでいる店が多かったので、家飲みが正直増えた。普段より店売りの方が忙しくなった。前回は」

とみた屋でもホームページに「家飲み」の特集コーナーを設けて、ネット販売に力を入れています。ところが…。

とみた屋　黒田淳さん：「今回はなんか・・・家飲みの人があまり増えないので・・・。何なんですかね、疲れたんじゃないですかみんな・・・緊急事態とか、そういった制限・制約に」

酒の消費が落ち込み、店では飲食店向けのビールの仕入れをほぼストップ。家庭向けの販売も好調とはいえない中、人気の酒蔵の秋の日本酒は例年通り仕入れたそうです。というのも…。

とみた屋　黒田淳さん：「日本酒は秋のお酒の時期なので　発注自体が８月の発注になるので、この時期しか買えないので取らざるを得ないし・・・」

仕入れた日本酒は一般客に向けて販売していますが、宣言が明けて飲食店に販売することは叶いませんでした。

とみた屋　黒田淳さん：「秋のおつまみと一緒に秋の酒が売れれば・・・この時期は日本酒が一番動く時期なので、日本酒業界、蔵元にとっても、相当厳しいと思う。飲食店が休みの分一番売れる時期に売れないので」