浜岡原発の運転停止訴訟「訴えを却下」 弁護団激怒「判断から逃げている。無責任」 中電「原発の重要性・必要性は変わらない」 静岡地裁
市民有志が浜岡原子力発電所の運転停止を求めた裁判で、静岡地裁は27日、運転の再開が見込めないことから市民らの訴えを「利益がない」として退けました。
東日本大震災が起きた2011年から市民らが中部電力に対し、浜岡原発の運転停止を求めていた裁判。原告側は「地震や津波に耐えられないほど立地条件が悪く、存在するだけで危険」と主張し、中電側は「安全性が確保されている」と反論していました。
今年発覚したデータ不正問題が、判決にどのように影響するかも注目されていました。
和田佳代子記者:「15年にわたり争ってきた裁判。原告側の訴えを退ける判決です」
静岡地裁は「浜岡原発の再稼働の見込みがないため、具体的な危険性がなく、運転を差し止める利益がない」として、原告側の訴えを却下する判決を下しました。
この裁判を巡って静岡地裁は、提訴から14年たった去年、浜岡原発の再稼働の見込みが立たない状況から「利益がない」として原告の訴えの取り下げを促していました。そんな中、今年1月に再稼働審査でデータを改ざんしていた問題が発覚。
これまで裁判で議論されていた証拠や主張はねつ造されたものであったことが判明。これを受け、静岡地裁は中電側に「データ不正があった3・4号機の原発を運転しないことを認める」和解を勧告しましたが、中電側が拒否したため、原告側に意見を聞かず結審しました。原告側は、弁論の再開を求めて静岡地裁に申し立てを行いましたが棄却されています。
原告側は会見で判決についての憤りをあらわにしました。
弁護団 青山雅幸弁護士:「いろいろとお為ごかしのような言葉を並べている。でも判断からは逃げている。こんな無責任なあり方はない」
中電側の主張立証はすべてねつ造に基づくものだったため、訴訟費用は折半という異例の判決に。
弁護団 青山雅幸弁護士:「我々は訴訟費用半分のために、この戦いをしてきたわけではない」
その後、中部電力も記者会見を開きました。
中部電力コンプライアンス本部 伊藤慎部長:「浜岡原子力発電所の重要性及び必要性は変わるものではございません。再び信頼される企業へ生まれ変わるため、意識行動の変革、組織風土の変革ガバナンス、けん制機能の変革強化を柱とする取り組みを全社を上げて進めてまいります」
原告弁護団は控訴する方針です。