「48年、弟は苦労して社会に戻ってきた」 袴田ひで子さんが国会議員に『再審法の早期改正』訴える 都内

 再審法改正を求める集会が6日、都内で開かれ、国会議員らも集まる中、再審=裁判のやり直しが確定した袴田巌さんの姉、ひで子さんが登壇しました。

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「48年、弟は苦労して社会に戻ってきた」 袴田ひで子さんが国会議員に『再審法の早期改正』訴える 都内

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袴田ひで子さん 再審法改正を国会議員に訴え

久須美舞記者:「都内のこちらの会場では、まもなく集会が開かれます。国会議員や弁護団が集まっているほか、袴田巌さんの姉ひで子さんも浜松から駆けつけました」

 6日、日本弁護士連合会が都内の衆議院議員会館で開いたのは、再審法改正を求める集会です。

 1966年、旧清水市で、みそ会社専務一家4人が殺害された事件で死刑が確定し、今年3月に再審が決まった袴田巌さんの弁護団らも参加しました。

画像: 袴田ひで子さん 再審法改正を国会議員に訴え

 袴田さんの姉、ひで子さんは、集まったおよそ30人の議員らに対し、袴田さんに長年の拘置所生活で、今も幻覚や妄想などの症状が現れていることを挙げ、再審法の早期の改正を訴えました。

袴田ひで子さん(90):「48年という長い年月、弟は大変苦労して、やっと社会へ戻って帰りました。弟の48年を、どうぞ皆さまよろしくお願い申しあげます。助けてくださいませ」

 福岡高裁宮崎支部は5日、いわゆる大崎事件で殺人などの罪で有罪が確定した95歳の原口アヤ子さんの再審請求を棄却しました。これを受け、ひで子さんは、再審法改正の必要性を感じるのは、袴田事件だけではないと話しました。

袴田ひで子さん:「再審法というものは改正しないと。差し戻ししたりされているでしょ。だから、(大崎事件も)なるべく早く再審法を改正してもらいたい」

弁護団会議

 ひで子さんは、集会のあとに行われた弁護団会議にも出席。5月29日に開かれた三者協議では、裁判所が、弁護団と検察に7月10日までに冒頭陳述の案を明らかにするよう求めていて、6日の弁護団会議では、その内容について検討されました。

画像: 弁護団会議

弁護団 小川秀世事務局長:「再審請求の時でも、5点の衣類が、1番重要な証拠が、捏造であるということを裁判所も認めてくれているわけだから、それをよりはっきりとわかってもらうために、どういうふうな証拠を提出して、どういう主張をしたら良いかというところを議論した」

 次回の三者協議は20日に行われます。