動画サイト見ながら工事する男も 必要ない屋根の修理で55万円だまし取ったか…7人を再逮捕 静岡県警

 静岡県富士宮市の高齢女性にうその説明をして、必要のない屋根の修理費用をだまし取るなどした疑いで逮捕された神奈川県の男ら7人が、別の女性に対しても同じ手口で現金55万円をだまし取ったとして再逮捕されました。

 詐欺と特定商品取引法違反の疑いで再逮捕されたのは、いずれも神奈川県小田原市に住む28歳の屋根瓦修繕業の男と29歳の自称・建築業の男ら7人です。警察によると、7人は共謀して4月中旬、富士宮市の62歳の女性の自宅を訪問し、リフォーム会社を名乗って「屋根瓦がずれている。このままだと雨漏りする」などとうその説明をして、必要のない修理で代金として55万円をだまし取るなどした疑いが持たれています。

静岡県警

容疑者の手口は

 警察によりますと、1人の男性が「近くで工事をやっている」と挨拶に来た帰り際に、「屋根瓦がずれている。このままだと雨漏りするため見積もりをする」と提案します。翌日、3人の男性が、屋根を点検し必要のない工事を勧め、その日のうちに見積書を作成し、契約を交わさせます。そして次の日に工事をして修理費を現金でだまし取るといいます。

 中には動画サイトを見ながら工事をする男もいたということで、警察は男らに点検や修繕の知識と経験はほとんどなかったとみています。男らが工事をした一部の屋根では、逆に雨漏りが発生するような工事も見受けられたということです。

 28歳の屋根瓦修繕業の男と29歳の自称・建築業の男がほかの5人に指示を出し、県内外で100件以上、同様の犯行を繰り返していたとみられていて、県には今年3月までに20件ほどの相談があったということです。

 7人は工事1件につき、平均でおよそ90万円を請求していたといい、被害額は少なくとも1億円近くになるとみられています。警察は7人の認否を明らかにしていませんが、余罪についても調べています。