袴田さん再審初公判後の弁護団会見「検察はこちらの疑問に答えていない」

 袴田事件の再審初公判を終え、弁護団は夕方、記者会見を開きました。

姉、ひで子さん「弟・巌に真の自由をお与えください、と言った」

巌さんの姉、袴田ひで子さん:「きょうは何を言ったかということを申し上げます。1966年11月15日、静岡地裁の初公判で、弟、巌は無実を主張しました。それから57年にわたって紆余曲折、艱難辛苦がございました。どうぞ、弟・巌に真の自由をお与えくださいますようお願い申し上げます。これが私が言った言葉なんです。いろいろ考えて細かいこと言おうと思ったが、考えてみたら、そう長々と言っても仕方ないと思ってこれだけにしました」

姉、ひで子さん

弁護団「検察はこちらの疑問に答えていない」

袴田弁護団事務局長 小川秀世弁護士:「感想的なことだけ述べれば検察官の全体の冒頭陳述、今回の工場との関係も本当に従前の確定判決の内容の域を出なくて、そういう意味では私の方では冒頭陳述でいろいろ疑問があると、一人の犯行ではないとか、犯人が被害者宅に入ったのは、まだ起きていた時だとか、強盗ではないんだとか、そういうことを言ったわけだが、そういうことに対しては、冒頭陳述でももちろんそうだし、証拠の取り調べの時も、それに対する回答は全く示されなかった。一体何のために彼らは今回の公判を進めようとしているのか、このままであれば明らかに無罪になる方向になるわけだが、それだったらはっきりと有罪立証を放棄するべきだったと思うが、今回は本当にダラダラ、今までと同じような主張で、こちらの疑問に答えず、漫然と立証しているような感じで、非常に憤りを感じている」

小川秀世弁護士