「罪の重大さを自覚させ猛省を促すのが相当」知人女性を殺害し遺体を切断して遺棄した男に懲役18年の判決 静岡地裁浜松支部

 交際していた女性を殺害し、自宅に遺棄した罪などに問われていた男に、静岡地裁浜松支部は求刑通り懲役18年の判決を言い渡しました。

 判決などによりますと、沼津市の元保険外交員の男(32)は2023年2月、静岡市の山中に停めた車内で、知人の女性(当時33)の頭を鉄製のハンマーで20回以上殴り、スマートフォンの充電ケーブルで首を絞めて殺害。さらに翌日、糸のこぎりなどを使って沼津市内の自宅で遺体を切断し、車内やバルコニーに遺棄しました。

 妻子持ちの男。ただ当時、女性とは不倫関係にあり、裁判ではその「関係解消」をめぐって女性と金銭トラブルになっていたことが明らかになりました。

「女性の見た目がタイプで、一緒にいることが楽しかった」こう証言した男。不倫関係が明らかになった時、女性が男の妻に支払うための慰謝料を事前に女性の口座に振り込んでいたといいます。その額、200万円。

 ところがその後、男と女性は200万円の“返還”をめぐってトラブルになったといいます。そして、事件が起きました。

 14日、地裁浜松支部で開かれた判決公判で来司直美(くるじ・なおみ)裁判長は「被害者を殺害することを全く想定していなかったわけではなく、計画性があったとまでは言えないが、突発的な犯行であったともいえない」「各犯行の悪質性からすると、罪の重大さを自覚させ、猛省を促すのが相当」と懲役18年を言い渡しました。

静岡地裁浜松支部