袴田事件から58年 袴田ひで子さん「判決を期待して待っている」 凶器のくり小刀を販売したとされる店の元従業員は… 静岡・清水区
いわゆる袴田事件が起きて6月30日で58年です。静岡市で行われた支援者集会では、凶器のくり小刀を販売したと認定された店の元従業員がそれを否定する発言をしました。
旧清水市でみそ会社専務一家4人が殺害された事件の犯人として死刑が確定した袴田巌さん。
事件発生から58年。30日の集会ではやり直し裁判の判決を前に袴田さんの姉、ひで子さんが胸の内を明かしました。
袴田ひで子さん:
「再審開始になりまして、巌が(拘置所から)出てきたときに本当に嬉しかった。もう50何年もの苦労なんてすっとんじゃってね、もう喜んで喜んで喜び上がって笑顔になりました。今の現在の巌の状況といいますか、そういうものはまあまだ妄想の世界を行ったり来たりして、過ごしております。でもそういう生活でもね、拘置所をいることを思えばなんともない。9月の26日にはいよいよ判決の日でございます。判決が出たら巌にしっかりと説明したいと思っております。9月26日には多いに期待して待っております。」
また、袴田さんの凶器とされているくり小刀は沼津市の刃物店で買ったと認定されています。30日の支援者集会では刃物店の従業員だった高橋国明さんがそれを否定する証言をしました。
高橋さん:
「捜査員が店に来た時、当時犯人という言葉を使っていましたけれども犯人がこの店で買ったと言ってるよという風に言ったわけですよね。その時うちで扱っていたくり小刀というのは刃渡りが135mmのものなんです。これ一種類です。ところがですね、現場で落ちていたくり小刀の刃渡りは120mmなんですね。120mmしかないんです。これはうちは置いていないんです。扱っていないんですね。このサイズというものは解釈の余地がないんですよ。ですからそれが凶器というのは極めて不自然なんですね。」
また見分調書では専務の肋骨が折れていたとされていますが、高橋さんはくり小刀ではそんな傷はできないと強調しました。
再審公判の判決は9月26日です。