旧優生保護法損害賠償訴訟 静岡県内の原告2人国と和解が成立 東京高裁

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旧優生保護法のもとで不妊手術を強いられたとして、静岡県内の女性2人がそれぞれ国に賠償を求めた裁判の2審で、国が和解金を支払うことで和解が成立しました。

 国との和解が成立したのは浜松市に住む視覚障害のある武藤千恵子さん(75)と、県内に住む聴覚障害のある女性(84)です。

 2人はこれまでに障害を理由に不妊手術を強制されたとして国に損害賠償を求める裁判をおこしていて、一審ではいずれも国に1650万円の支払いを命じる判決が出ていました。

 その後、岸田総理が全国の原告らに謝罪、和解の方針を示した事を受け、13日国が2人それぞれに対し、慰謝料や弁護士費用合わせて1650万円を支払うことで和解が成立したということです。

武藤千恵子さん

武藤千恵子さん:
「本当に本当に肩の力が抜けたなと思って。これで終わりかなと思って。前向いて自分がやりたいことを今から何年もあるわけではないので、やりたいことをやってもう少し生きていきたいなと思っています」

武藤千恵子さん
武藤千恵子さん

大橋昭夫弁護団長

大橋昭夫弁護団長:
「静岡県内2人だけの被害者じゃなくて、たくさん現実的には被害者がいるわけですから、本当の差別が社会から無くなるように皆さんと共に手を取り合ってこれからも頑張ろうじゃありませんか」

 弁護士によりますと今回の和解は旧優生保護法に関する裁判で2例目と3例目になったということです。

大橋昭夫弁護団長
大橋昭夫弁護団長