「完全に全部勝った」無罪判決を受けた袴田巌さんが集会で心境を語る

 無罪判決を受け、29日静岡市で開かれた集会には、袴田巌さんも出席。心境を語りました。

●無罪判決を受けた 袴田巌さん(88):
「私が袴田巌でございます。(拍手)無罪勝利ということで待ちきれない言葉でありました。無罪勝利が完全になりました」
「最後の最後まで闘うと、闘う他ないということで、ついに完全に全部勝ったと思って、きょうはめでたく皆さんの前に出てきたということ。無罪勝利ということに検察も認めたということ。これからの闘いにおいては、政治的、社会的地位を守っていく、これが根本的なものでございます。どこまで闘いかけるかということになります。よろしくお願いいたします」

巌さんの言葉に、小川弁護士は・・・

●袴田事件弁護団 小川秀世 主任弁護人:
「弁護士の小川です。ひで子さんが今回無罪になったということを伝えたら、それに対してはなにも拒否的なこと、否定的なことを言わなかったじゃないですか。これは僕は絶対ね、巌さんに何か通じているんだと、何かそれが伝わっているんだと、思ってそのことをお伝えしようと思っていたら、本当に伝わっていたじゃないですか、もうすごい嬉しいですよね、それが」

また、30日は東京の日本記者クラブで、姉のひで子さんが会見に臨みました。

●袴田ひで子さん:
「私は『ありがとう』だけでいいから言わせようと思って連れて行った。そしたら思わぬことを巌が話し出して、びっくりしている。だけどそれは拘置所の中でいつも、無罪になったらこういうことを言うんだ、こういうことを言うんだと復唱していたんじゃないかと今は思っている。」

 判決では捜査機関による証拠の捏造が認定されています。10月10日までの期限までに、検察が控訴するかが焦点です。

袴田ひで子さんが日本記者クラブで会見