浜松市で家族3人が殺害された事件 被告の犯人性をめぐり検察と弁護側が真っ向対決 中間論告弁論 静岡地裁浜松支部
被告の犯人性を巡り検察と弁護側が真っ向対立です。おととし浜松市で親族3人が殺害された事件の裁判で、中間論告弁論が行われました。
元警察官の被告(25)は2022年3月自宅で、祖父(当時79)ら祖父母と兄の頭部をハンマーなどで殴り、殺害した罪に問われています。
これまでの裁判で、被告は「自覚も記憶もない」と3人の殺害を否認。
自分が持つ「ボウイ」という名前の別人格が犯行に及んだと主張しています。
裁判では被告が犯人かどうかという「犯人性」や、「責任能力の有無」が争点となっています。
18日は被告の「犯人性」について検察側と弁護側による中間論告と弁論が行われました。
検察側は「自宅にいた家族以外の犯行は考えられず凶器の金づちに被告の血液が付着していた」と指摘。
「被告は虐待体験に恨みや怒りを持ち、動機を持っていた」と主張しました。
一方弁護側は「家族には矯正を求めるにとどまっていた」と虐待体験は動機につながらないと強調。
さらに「当時家にいた家族は誰も犯行を目撃していない」として第三者による犯行の可能性が残ると示しました。
裁判は次回から最大の争点となる被告の「責任能力の有無」などの審理が始まります。