逮捕された男は「記憶がない」と話す 女子児童4人が死傷した事件 発生当時の様子が明らかに
逮捕された男は「記憶がない」と話しているということです。24日浜松市の道路で軽トラックが突っ込み、女子児童4人が死傷した事故。
取材を進めると事故発生当時の様子が明らかになってきました。
梅田航平記者
「悲惨な事故から一夜明け、現場は規制が解除されました。軽トラックはこの下り坂を下ってきて、カーブのこの辺りで壁に衝突し、児童を巻き込んだとみられています。こちらには児童を悼み、花も手向けられています」
24日午後4時半すぎ、浜松市中央区館山寺町の市道で、小学生の女の子4人の自転車の列に、後ろから軽トラックが突っ込みました。
消防への通報
「小学生の女の子が前輪あたりに挟まれている」
24夜の映像では、軽トラックの下に自転車が巻き込まれている様子が確認できます。
自転車は縦1列になって路側帯を走っていたといい、捜査関係者によりますと、現場にはブレーキ痕が残っておらず、軽トラックはスピードを緩めることなく、4人に突っ込んだとみられています。
近くのホテルの宿泊客
「パトカーがいっぱい来ていて何だろうなという感じでした。何事かと思いました」
この事故で、近くに住む小学2年の少女8歳が死亡。
小学4年の少女の姉が、意識不明の重体となっています。
亡くなった少女は前から3番目、姉が最も後ろを走っていたといい、前を走っていた別の小学4年の双子の姉妹も軽いけがをしました。
事故直後の現場を目撃した人は…。
現場を目撃した人
「意識はなかったと思う。みんな倒れちゃって動けない状態」
Q.通ったときは自転車が?
「自転車が絡まっていて軽トラックの下にあった」
警察は軽トラックを運転していた浜松市中央区の農業の男78歳を、過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕。
24日の事故直後、男と直接話した人物に話を聞くことができました。
Q.運転手はどういう状況?
現場を目撃した人
「あぜんとしてボーっとしていた。ただ一言、おじさん、自転車分からなかった?と聞いたら、「覚えてない」、それだけ言った。「自転車4台が前にいれば分かるら?」って言ったら、「やった覚えない」って。それは事実だよ、本人から聞いた」

現場を訪れた人は
新年度を間近に控えた小学生の女の子が犠牲となった、痛ましい事故。
現場には朝から追悼に訪れる人たちが…。
追悼に訪れた人
「悲しいですね。親御さんの気持ちとか、お友達とか、想像もできないですけど、すごく苦しいです。」
亡くなった少女の同級生も…。
亡くなった少女の同級生 男の子
「悲しい」
Q.あの黄色い花はどうしてあのお花にした?
「あの子が好きなのが黄色」
献花しに来た人
「本当に親御さんの気持ちを思うと本当に全くかける言葉がないです」
亡くなった少女の親族が取材に応じてくれました。
亡くなった少女の親族
「おととい、自分の家に遊びに来て、あの子が忘れ物をして「また来るね」と言っていたけど、きのう事故に遭い、もう会えない。それが最後になってしまった。2人ともかわいそうで、何も言えない。上の子だけでも助かってほしい」

容疑者宅を家宅捜索
25日午前、県警は男の自宅に家宅捜索に入りました。
関係する資料などを押収したとみられています。
容疑者を知る人からは…。
容疑者を知る人
「普通の人だな、農業やってるもんでまじめだよ」
Q.軽トラは普段から使っている?
「よう乗ってるには、乗ってる」
農作業のため、軽トラックをよく運転していたといいます。
警察の調べに対し、容疑を認めている一方で、「ぶつかった当時の記憶がない」などと話しているという容疑者。
県警は容疑を過失運転致傷から過失運転致死傷に切り替え、病歴についても確認を進めています。
