テントから片言の日本語で「タスケテ」…低体温症かアメリカ人男性が裸のまま救助求める サンダル履きで富士登山 富士宮口 

 山開き前の静岡県側の富士山登山道で4日、アメリカ国籍の男性が体調不良になり、救助されました。

 警察によりますと、アメリカ国籍の男性(67)は6月26日に登山のため、1人で富士山の富士宮口から山に入りましたが、その後、宿泊中にテント内で体調不良となったということです。7月4日の朝、テント内からカタコトの日本語で「助けて」という声がするのを別の登山客が聞き、消防に通報しました。

 男性は山小屋関係者が運転するブルドーザーに乗せられて運ばれ、富士山5合目で警察や消防に引き渡され、病院に搬送されました。低体温症とみられ、男性が救助された時にはテント内で暑さを感じていたのか、裸だったということです。男性はテントや防寒着はあったものの、登山靴はなく、サンダルを履いて登山していました。

 男性は何らかの方法で富士山5合目の富士宮口まで来て、新7合目まで登っていました。6合目より上は閉山期間中でゲートがありますが、男性は「ゲートがあったが、疲れて気が付かなかった」と話しているということです。また、「富士山に登るのは3回目」「登ってはいけないことは知らなかった」とも話しています。

 静岡県側の富士山の山開きは7月10日で、警察は「閉山期間中は富士山に登らないでほしい。開山してからは登山の装備をしっかりして、体調や天候が悪い時には登るのをやめてほしい」としています。

資料:富士山
資料:富士山