非常に強い台風22号…今夜遅くからあすにかけ静岡県に最接近 被災地「雨より風が怖い」

現在日本の南にあり、非常に強い勢力で北上している台風22号。静岡には8日夜から9日にかけて最接近し、県内も強風域に入る見通しです。気象庁は8日午後、伊豆諸島に“暴風・波浪特別警報”を発出。静岡県でも今後、一部地域で暴風警報や波浪警報が出される可能性があります。
また、この台風22号の南側では台風23号が発生し、週末にかけて静岡にも接近する見通しです。こうした状況に、被災地からは不安の声が上がっています。
1カ月を過ぎても復旧作業中の住宅多く
植田結衣子アナウンサー(吉田町 午前10時ごろ):「屋根が飛ばされたこちらの住宅では、現在人は住んでいないということなんですが、台風22号や強風でさらに瓦が飛ばされないようにと屋根の修復作業が行われています」
9月の台風15号による竜巻被害を受けた吉田町や牧之原市では、1カ月を過ぎた今でも、屋根にブルーシートがかけられた家が点在。8日も朝から復旧作業が行われていました。
災害救援レスキューアシスト 川島浩義さん:「この1カ月でだいぶ風にあおられたりとか、あと材料が劣化したり、特に白い土の袋、ここにはないが、そういうものは紫外線に弱いので、だいぶ劣化が進んでいる」
台風の接近に備え、技術ボランティアが急ピッチで修復作業。住民たちが今恐れているのは「雨」ではないようです。
寺澤孝幸さん:「今、雨より風。(自分たち修復は)何もできない、はっきり言って。だけどボランティアの人は一致団結でやってくれるので、本当にありがたい」
竜巻被害による復旧作業が途中のなかでの台風接近。今回の台風22号は中心から遠く離れた地域でも風が強くなる可能性があり、不安も大きいようです。

「竜巻さえ来なければ」
植田アナ(牧之原市細江地区 午後2時ごろ):「牧之原市の細江地区です。屋根にブルーシートがかかっていて、まだ多くの家に被害が残っているのがわかります」
牧之原市でも、多くの建物の屋根にはまだビニールシートがかけられています。竜巻で大きな被害を受けたこちらの会社。壁のトタンや窓が吹き飛ばされ、室内も深刻な状況に…。
少しずつ修復作業を進めていますが、先の見えない作業に疲労は蓄積するばかりだといいます。
牧之原市内の被災者:「外はまだ板金も貼っていない状況だけど、竜巻さえ来なければ…」
