今国会も審議は見送られることに… 再審無罪が確定した袴田厳さんの弁護団らが、えん罪被害者の救済に繋がる適正な再審法改正の早期実現を求める
再審無罪が確定した袴田厳さんの弁護団らが、えん罪被害者の救済に繋がる適正な再審法改正の早期実現を求める声明を出しました。
●村山浩昭弁護士:
「人権問題なんです。議連の扱いが本当にひどい。正式な諮問すらされていない。馬鹿にされているんですよ。立法府は」
議員立法による再審法改正案は、野党6党が先の通常国会に提出しましたが、自民党内がまとまらず今国会も審議は見送られることになりました。
法務省諮問機関の法制審議会でも議論されていますが、証拠開示や検察官による不服申し立て禁止などに消極的な意見が多く、現状より後退するという懸念が強まっています。
こうした状況を受けて袴田弁護団は「適正な再審法改正の早期実現」を求める声明を法務大臣らに充てて送りました。
●袴田弁護団 小川秀世主任弁護人:
「袴田事件は間違った検察官の抗告によって9年も時間をロスしてしまった。改めて具体的な袴田事件の例を参照して改正法の議論に生かしてもらいたい」
また袴田巖さんの姉・ひで子さんは証拠開示の重要性を訴えました。
●袴田巌さんの姉 ひで子さん:
「(弟の再審請求は)証拠が開示されて勢いづいた。都合の良いものだけだして都合の悪いものを出さないのはけしからん」

