田久保前市長の不起訴は不当…刑事告発した男性が検察審査会に審査申し立てへ 「強い疑問と憤りを禁じ得ません」
静岡県伊東市の田久保真紀前市長が、当選後に市の広報誌に虚偽の経歴を記載させた疑いなどについて不起訴処分になったことを受け、刑事告発した男性が処分を不服として、検察審査会に審査を申し立てることが分かりました。
田久保真紀前市長は、東洋大学を除籍されていたにも関わらず卒業したと偽ろうと考え、大学学長の印鑑などが押された卒業証書を偽造し、市議会の議長らに「チラ見せ」したとして、3月に静岡地検から有印私文書偽造・同行使の罪などで起訴されています。
一方、報道機関の経歴調査票に嘘の経歴を記載した公職選挙法違反の疑いや、市議会の百条委員会に正当な理由なく出頭しなかったほか、証言を拒んだり、卒業証書を提出しなかったりなどした地方自治法違反の疑い、市の広報誌に嘘の経歴を記載させた虚偽公文書作成・同行使の疑いについて、静岡地検は10日付で嫌疑不十分で不起訴処分としています。
地検は「いずれの事案についても捜査をつくし、証拠を精査した」としていますが、不起訴の理由として、▼公職選挙法について被告発人(田久保前市長)が虚偽の経歴が記載された立候補予定者調査票の作成、および報道機関への提出に関与したと認めるのは証拠上困難である▼虚偽公文書作成・同行使について、被告発人が内容虚偽の広報誌の作成・行使に関与したと認めるのは証拠上困難である▼地方自治法違反について、記録不提出、不出頭、証言拒絶については、被告発人が百条委員会に求められた記録を提出せず、同委員会に出頭しなかった理由および経緯、同委員会における被告発人の証言内容などをふまえると、犯罪の成立を立証するには難がある、としています。
このうち、虚偽公文書作成・同行使の疑いについて刑事告発した千葉県内の30代の自治体職員が、不起訴処分を不服として検察審査会に審査を申し立てることが分かりました。男性は取材に対し、「公文書に対する市民の信頼を守るという観点から、強い疑問と憤りを禁じ得ません。捜査や審査の過程で偽造の事実が明らかになっている以上、その後に公的な場面においてどのような文書が作成され、いかに取り扱われたのかについても、嫌疑不十分とは到底思えず、起訴相当であると判断されるべきと考えます」とコメントしています。男性は来週中にも審査申し立てを行う意向を示しています。